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『NHKの暴挙(テレビ受信設備届け出の義務化)にもの申す!【前編】 ~NHKの制度改正(要望)はプライバシー侵害にあたる!~』

【NHKが暴走を始めた】

《NHKが「テレビ設置義務化」を要望》

NHKは2020年10月16日、総務省「放送を巡る諸課題に関する検討会(有識者会議)」で家庭や事業所でテレビ受信設備を設置する際にNHKへの届け出を義務化する制度変更を要望した。
(てやんでぇ~!)

また、あわせて外部からの居住者情報の照会も要望している。

つまり、受信契約を結んでいない世帯の居住者の氏名や転居があった場合は転居先などの個人情報を公的機関などに照会できるような仕組みの導入も求めたのだ。

「テレビ設置義務化」の理由と背景》

その主たる理由は、「訪問」によらない営業活動を実現するためである。
NHKが公開した資料によると、現在の訪問営業に多大なコストがかかる上、「粘り強く対応することによるクレームやトラブル」が発生しているという。
2019年度に訪問巡回活動にかかった経費は305億円だという。
また、この制度改正が実現すれば受信契約の対象者を把握しやすくなり、公平な負担を実現できると主張している。

だが、「テレビ設置届け出の義務化」「未契約者の氏名を照会できる制度の導入」には、有識者から「性急な要望だ」「氏名照会は適切な方法なのか」と慎重な検討が必要だとの意見が相次いだ。
(あたぼ~よ!)

受信契約の現状はというと、全国の世帯の約2割はNHKと受信契約を結んでいない

NHKはこの制度改正によって、年間約3億件ある居住確認などのための点検活動が原則不要となり、年間約1億3千万件の未契約世帯への訪問も郵送で案内できるようになるという。

要するに、NHKがテレビ受信設備の届け出を義務化する制度変更は、「営業経費の大幅な削減」「視聴料の公平負担の徹底」「訪問営業に関わるクレームの抑止が可能となる」ということが理由となっている。

《テレビ設置義務化後のNHKの受信契約はどうなる?》

NHKの要望が通れば、どうなるか?

1.未契約者をNHKが把握できる。
2.未契約世帯に対してまずポスティング文書などで届け出を促す。
3.届け出がない場合は訪問や通知を行う。
4.それでも契約がない場合は訴訟を提起する。
※テレビ未設置の場合には「未設置の届け出」を求める。

このような流れになるようだ。
だが、結局、訪問活動があるではないか!
これのどこが経費節約なのか?

(参考情報は、「YAHOO!ニュース」

【NHKの制度改正はプライバシー侵害にあたる】

このNHKの制度改正要望に対して弁護士の山岸久朗氏はこう述べている。

「NHKという公的機関が、私人の引っ越し先の個人情報を得るとか、テレビを購入したことの届け出義務づけなど、プライバシーの権利や、経済活動の自由という、憲法上の人権への公権力の介入であって、許されるべきではないと思います」

そうです。
NHKは、「個人のプライバシー」よりも、NHKの経費削減、受信契約の増加を重視しているのです。

つまり、「テレビ設置義務化」と「個人情報を公的機関などに照会できるような仕組みの導入」というのは、「個人のプライバシー」を侵害し、「自由な個人の生活」に土足で足を踏み入れることなのです。

民主主義社会、自由主義社会において許されることではないのです!

【NHKが存在する意味】

始めに述べておきますが、アチキはNHKのすべてを否定するつもりはありんせん!
ですが、アチキの発想は、「物事を根本から考える」「白紙にして物事を見る」「真実を追求する」です。

《NHKの存在理由》

NHKの存在理由はどこにあるのでしょうか?

NHKが存在する根本理由である放送法(根拠法)が誕生したのは終戦から5年後の1950年5月のこと。
NHKの存在理由はこの放送法によります。

放送法第1条では、

「放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする」

とし、そのための原則として同2項で、

「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによって、放送による表現の自由を確保すること」

と謳われている。

さらにNHKが「公共放送」であることの理由は以下の通り。

国家権力のみならず、資本家の権力からも独立した放送局であるためには、国家にも資本家にも頼らない収入源を確保しなければならない。
だから、国民が負担する受信料制度でNHKが成り立っている。

はたしてそれは本当か?
それがいま現在も正しいのか?

《NHKの実態》

だが、実態は「国家権力から独立した放送局」と主張するには無理がある。

NHKの最高意思決定機関である経営委員会を構成する委員は、衆参両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命することになっている。
経営委員会は、NHKの会長、副会長、理事といった執行幹部の決定権を握っている。
従ってNHKのトップ人事を握りさえすれば、内閣総理大臣がコントロールしうる設計となっている。

一応、官邸の意向を汲む経営委員を送り込んでも経営委員自身は番組制作に干渉することは出来ない規定になっている。
建前では!

しかし、官邸から送り込まれた経営委員が自らの意向を汲む人物を会長や副会長、理事に据えれば、そこに「忖度」が働き、結果的に官邸が間接的にコントロールできる構造となっている。

実際に、2013年秋に就任した委員4人はいずれも安倍総理(当時)に近い人物とされ、その経営委員の選んだ会長が籾井勝人氏である。
その籾井会長が就任早々に問題発言を繰り返して世間を騒がせたのは周知の事実だ。
なかでも聞き逃せないのは「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」という発言だ。
これは放送法1条2項の精神を根底から否定するもので、公共放送を完全否定するものである。

よくもまあ、そんな無知な発言が出来たものだと、あきれるばかりだ。

また、国政選挙などで、公平な報道をしているとは言い難いのも事実である。
要するに、新規参入した立候補者または新規勢力に対して「報道しない」姿勢を見せている。
これは民放テレビ局よりも“まだまし”というにしか過ぎない。
明らかに「公平性」を欠いている。

こうしたことがNHKの実態である。

【NHK受信料について】

「NHK受信料」とは、NHK(日本放送協会)と受信契約している世帯がNHKに支払う料金のこと。

2020年10月時点の料金は、
衛生契約=月額2,170円(口座支払い)。
地上契約=月額1,225円(口座支払い)。
(2020年10月から値下げ)

ただし、契約しなければ払わなくてよい

《受信料の変遷》

日本で放送事業が始まったのは社団法人日本放送協会(現在は公益社団法人)によるラジオ放送であり、ラジオを聴くには聴取料を取られていた。
当時、ラジオ放送は「聴取無線電話」と称していた。

まずラジオが聴ける設備を設置した場合、大日本帝国政府管轄の遁信局から「聴取無線電話施設許可書」という許可書(免許)を得る必要があった。
それに基づきNHKに聴取料を支払うという仕組みだった。
当時の聴取料は月額1円。

聴取料の導入理由は、放送を電話のような「公益性の高い事業」にすることで民間企業による放送局設立を排除し、ラジオ放送を速やかに普及させるためであった。

第二次世界大戦前までは、無線電信法という当時の法律によって、電報や電話などの公衆電信や放送の運用・番組内容について規定し、放送事業を大日本帝国政府の一元的管理統制の下に置くとともに、ラジオ放送を社団法人日本放送協会に独占させ、管理統制していた
つまり、NHKはもともと政府の管理下に置かれていた、政府主導の国家事業の一環だったということだ。

戦後は、GHQ(連合国軍最高司令官総本部)により、放送制度の民主化が進められ、1950年(昭和25年)に放送法などの電波三法を制定した。
これにより民間企業による放送事業参入が認められるようになったと同時に、日本放送協会(NHK)は社団法人から特殊法人に変わり放送事業を行っていくことになる。

この際に、日本国政府・企業などの圧力に屈さないよう、いかなる組織に依存する体制をも無くす必要があり、その結果、放送の受益者より負担金を徴収する「受信料制度」が誕生した。

受信料の種類(契約)は以下の3種

《受信料の根拠》

NHK(日本放送協会)が受信料を取る理由(根拠)は何か?

NHKは次のような説明をしている。

「いつでも、どこでも、誰にでも、確かな情報や豊かな文化を分け隔てなく伝える」という目的達成のため、また特定の勢力や団体に左右されない独立性を担保するため」

また、受信料の法的根拠を放送法に求めている。

放送法第64条(受信契約及び受信料)

1.協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。

2.協会は、あらかじめ、総務大臣の許可を受けた基準によるのでなければ、前項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。

3.協会は、第1項の契約の条項については、あらかじめ、総務大臣の許可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

要するに、NHKは、上記の条文を根拠にして、「テレビ等(条件を満たすもの)の受信設備を設置した者は、NHKと受信契約を締結する義務がある」と説明している。

だが、受信料制度は本当に正当なものと言えるのか?
受信料制度は現代社会にあっているのか?

【中編】につづく。

最後までお読みいただき、ありがとうござりんした!

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