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『台湾を国家として承認し、国連加盟に助力することが日本防衛の戦略となる!【後編】 ~悲劇的な戦争の責任は政治のかじ取りの間違いにあり、政治のかじ取りの責任は、最終的には主権者に帰結する!~』

先に『【前編】戦争(武力衝突)の前に外交戦略によって勝利する!』をお読みください。

国際法から観た重要論点とは?

《重要論点1》

国家を考える上で重要な論点は、「領域を支配できているかどうか」また「領域内の住民を統治できているかどうか」です。
自国の領土であると主張するからには、その空間において他国による支配を受けることなく、かつ排他的に様々な権限を行使できているかどうかです。

台湾はどうでしょうか?
中国の支配を受けていますか?
受けていませんね。
独自の政府を持ち、別の領土を保持し、外交能力や軍事力を持っています。

《重要論点2》

国家が国家であるかどうかは、他国によって審査されるものではない。
国家が国家であるかどうかは、国家としての条件を満たしているかどうかである。
この考えをご意見番は支持します。

ですから台湾が国家としての4条件を満たしている以上、国際法的には国家として認めなければなりません。
しかし、台湾を国家として認めていない他国があります。
代表的なのが中国(中華人民共和国)です。
それは政治的意図によって認めていないだけであって、中国の主張は詭弁と言っていいでしょう。
国際社会にも詭弁が多いことを知るべきです。
日本国内にも詭弁があります。
自衛隊は軍隊ですか? 軍隊ではありませんか?
どう思いますか?
答えは「実態としては軍隊である」が「憲法上は軍隊ではない」という詭弁がまかり通っています。
こうした詭弁が国内や国際社会にもあることを知るべきです。

中華民国と中華人民共和国

《国際連合発足当時の代表は台湾(蔣介石政府)だった?》

余談です。

第二次世界大戦後、国際連合が設立されましたが、その当時は(当初は)中国を代表する政府は中華民国(蒋介石政府=台湾)でした。
しかし、問題が発生しました。
なぜなら中国の領土を中華民国が実質的に支配しているかどうかが疑問視されたからです。
結局、議論の末、最終的には中華人民共和国政府(毛沢東政府)が中国本土を事実上支配しているとして、中国(共産党政府)が正式な中国政府として認められました。
その結果、それまで国連に参加していた中華民国政府(台湾)は、国連を去ることになったのです。

余談ついでに語ります。

なぜ、共産党政府と蒋介石政府の2つを別々に国家承認しなかったのか?
別の国家として国連に参加させなかったのか?
ということです。
これが、現在の中国・台湾問題の根幹にあるのです。
当時のアメリカ合衆国は、中国共産党政府は国連の加盟国として適切かどうかという問題に対して、平和愛好国ではないとして国連加盟に反対していました。
このときすでに共産党政府は「平和愛好国ではない」と言われていたのです。
こうした事実を日本人も知るべきでしょう。

では、なぜ中国共産党政府が国連加盟し、台湾政府が国連から追い出されたのか?
私見であると前置きしますが、それはDSの仕業です。
中国共産党政府を支援していたのがアメリカ合衆国に入り込んだDSです。
DSのやり方とは「両建て」なのです。
共産党にも手を貸す一方で民主主義国家のアメリカにも入り込む。
それがDSのやり方です。
DSにとっては世界が混乱、無秩序であったほうが都合がいいのです。

日本防衛の外交戦略とは?

《日本防衛の外交戦略》

すでに結論は言いましたが、「台湾を国家として承認し、国連加盟させる」、これが台湾の自由を守ると同時に日本の自衛戦略(外交戦略)のひとつです。
これだけで、日本を中国の侵略から守れるわけではありませんが、武力行為を考える前に外交的戦略によって戦争を回避することは必須なのです。
もちろん、祖国防衛とは二重、三重、四重に用意するべきものです。

本論稿は国際法から観た世界です。
国際法とは国家間のルールであると語りました。
ですから、台湾が‟国家であるかどうか“、という問題は国際社会において非常に重要な意味を持つのです。

中国共産党政府(中華人民共和国)の主張は、「台湾は中国の一部」ですね。
とすると、もし共産党軍が台湾に軍事侵攻(侵略)しても、それは内戦にすぎないということになります。
国際法は原則、内戦を規定していません。
国際法は内戦には無力と言えるのです。
国際法の効力は国家と国家の武力行使についてです。
ですから台湾が国家でないのならば、国際法が適応されない、という事態も非常に高い確率で起こるのです。
実はそれが中国の狙いです。

逆に台湾が国家であると承認され、国連加盟国となるとどうなるか?
それは中国が台湾に軍事侵攻することの出鼻を挫くことになるのです。
それでも軍事侵攻しようとする可能性は高いですが、少なくとも国際法に基づいて中国へ制裁措置を取ることが出来ます。
それは中国の台湾への侵略行為に‟足かせ“をはめることになります。

要するに、中国共産党政府の内政問題(内戦)という言い訳を打ち砕くことになるのです。
台湾が国家として世界で認知され、国連に加盟するということは、国家間のルール(国際法)が適用されて、簡単に台湾侵攻が出来なくなるのです。
ですから、いままで中国共産党政府とDSはいまのいままで台湾の国連加盟を拒んできたのです。

台湾が国家として認められ、国連加盟することで完全に中国共産党政府からの侵略から守れるかというとそれだけでは心もとないというのが正直なこところです。
それだけでは無理でしょう。

重要なことなので繰り返します。
台湾が正式な国家として国際社会に認められ、なおかつ国連加盟すれば、中国共産党政府は簡単に台湾侵略ができません。
なぜなら、国際法による縛りが発生するからです。

日本が取るべき外交戦略とは、台湾を国家として承認すると世界に宣言することです。
なおかつ国連加盟を支援することです。

台湾を守ることは単に台湾を守ることに限りません。
台湾を守ることが日本という国家を防衛する戦略なのです。
これは明治以降の時代に朝鮮半島を守ることが南下するロシア(共産主義)から自国防衛と考えて日露戦争をした状況と同じです。
日露戦争のロシアを中国に当てはめれば、死守すべきは台湾となります。
ですから、戦争が嫌ならば、外交によって、政治力によって戦争にならないような戦略を取るべきなのです。
戦争は外交の失敗、政治の失敗から発生するからです。

《外交戦略の前にある必須条件とは?》

台湾を国家として認め、国連加盟させることが日本防衛となる?
この主張を現実的でない、と否定する方が多くいることは承知しています。
それはなぜか?
日本には親中派が多いからです。
親中派とは政治家だけではなく、経済人、民間人に多くいるからです。
同時に中国が大反対するからです。
中国は国連の常任理事国(5つの国)のひとつです。
ご存知のように常任理事国には拒否権がありますので、国連決議等において中国(共産党政府)が拒否権を発動するからです。

第二次世界大戦で勝者とは言えない中国がなぜ国連の常任理事国の一国に入っているのか? という不思議がここにあります。
それは極東アジアにおいて‟混乱の種“を残すというDSの策略なのです。
こうしたことを考慮しつつ日本を中国共産党政府の侵略から防衛するためにはまず外交戦略が必須ですが、その前に必須なことが存在していることが‟現実“です。
それは親中派の政治家を排除することです。
国家防衛は政治家や自衛隊がすること。
そうした考えは捨てることです。
民間人でも国家防衛に参加することは可能なのです。
その答えは「選挙」です。
民主主義国家においては主権者(国民)から選ばれた政治家が国家のかじ取りをします。
ですから、政治の最終的責任は主権者であるところの国民にあります
民間人(国民)ができる国家防衛とは、「侵略国家に加担する政治家を当選させない=投票しない」ことです。
その意識に目覚めることがすべての国家防衛の根幹です。
民主主義国家において主権者である国民がその意識に目覚めなければ、侵略国家による侵略を受けてしまうのが歴史の教訓です。

もう一度繰り返します。
戦争が嫌なのであれば、外交戦略によって他国からの侵略から防衛することです。
今回提示したのはそのうちの一つでしかありません。
しかし、軍事思想的には台湾防衛が日本の防衛であることは間違いありません。

ご意見番は皆さまに問います。
台湾の人たちがウイグルと同じ目にあってもいいのでしょうか?
それを見て見ぬフリをするのでしょうか?
沖縄、九州の人たちがウイグルのように自治区となってもいいのでしょうか?
すでに尖閣諸島(日本の領土)は中国によって侵攻されていると言っていい状況です。
それが分らないのですか?

日本が他国へ戦争を仕掛けないから日本は平和だ、といった国際社会オンチを捨てなければなりません!
いま、日本人は平和ボケから目を覚まさねばなりません!

最後までお読みいただき、ありがとうござりんす!

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