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『知っておきたい冤罪事件から身を守る法律など』

【元検事の驚くべき告白】

元検事で「検事失格!」という著書がある市川寛氏はこう語っています。
「冤罪被害の人は無実ですが、では、真犯人には同じことやっていいのか? という問題が根底にあると思う」
「犯罪というのは誰もがやるから法律で禁止しているんです。簡単ですよ、やっていない人をやったと言わせられるし、5年の罪を10年に仕立てあげる訓練を受けている

これこそ犯罪だと思います。
悪行であることは間違いない。

警察による捜査や検事による取り調べ、裁判は公平で真実は明らかになると信じていたことが裏切られた気持ちです。
非常に残念でありんす。
ですが、これが日本の捜査や司法における現状なのです。

【世直しご意見番からの叱責と提言】

日本の司法制度、裁判では一度起訴されてしまったら、無実(白)であることを証明できない限り有罪になってしまうのです。
その人がたとえ無実であっても、たとえ警察官や検察官が無実であることを知っていても、一度起訴した人は、有罪にしてしまうのです。

なぜか?

一度「逮捕」「起訴」した人を無罪にするということは、警察が間違って逮捕した、検察が間違って起訴したということなのです。

ここが重要なところです。
警察と検察は「間違い」を認めたくないのです。
「間違いを認めない」のです。

たとえ間違って無実の人を逮捕し起訴しても、有罪にしてしまうのです。

それは法の番人である警察と検察が「自分たちは間違いを犯さない」という無謬性の思想を持っているからです。

さらに身内のミスや不祥事をかばう掟や自分たちの失敗を隠す習慣があるのです。
警察、検察に都合の悪いことは情報を隠す、口をつぐむ、嘘をつく、こうしたことが平然と行われているのです。

すでに日本は社会主義化しているのです。
日本における「自由」と「民主主義」は失われているのです。

現憲法では、主権者は「国民」にあります。
主は国民なのです。

警察・検事などの公務員はすべて国民に奉仕する存在なのです。
ですが、彼らはエリート意識や特権意識を持ち、国民を操作しようとしているのです。

国民の自由を奪うような、国民の家庭における自由と権利を奪うようなことを野放しにしてはいけないのです。

〈冤罪被害者の声〉

築地市場で買い物をしただけで、暴行犯として冤罪に巻き込まれてしまった二本松さんはこう述べています。

「警察という組織は、別段悪い警察官とか良い警察官というよりも、みんな普通の人間なんですよ」
「それで都合が悪くなると嘘をついて、それを組織でかばい合う構造になっている

要するに、「嘘をつくこと」「不正や不祥事を組織でかばい合うこと」が組織全体に染み込んでいるということです。

志布志事件の被害者である川畑さん(仮名)は事件を振り返ってこう述べています。

「警察の取り調べがきつくて自殺した人もでた。だが、それに対して鹿児島県警は一言も謝ったことはないです」
「組織自体が腐っているような気がします」

「嘘」と「隠蔽」、「謝罪しない」ということがまかり通るという腐った組織なのです。

【冤罪から身を守る方法を知ることは大切】

「冤罪」は、突然襲ってきます。
犯罪に無縁の人にも冤罪は起こりうるのです。

あなたやあなたの大切な家族が冤罪事件に巻き込まれて、人生を台無しにされることから身を守ることが必要なのです。

「知は力なり」
知っていることは力となります。

冤罪に巻き込まれたときに役に立つ法知識などを知ることで少しでも自衛することが重要です。
そうしなければ無実であっても犯罪者として刑務所生活をし、人生を失う可能性もあるのです。

なぜなら、テレビなどで報道された事例は、99.9%の有罪率を覆して無罪を勝ち取ったものばかりです。
冤罪事件で「無罪」を勝ち取ることは実際のところ至難の業なのです。
本人のたいへんな努力と勝利するための強力な協力者が絶対的に必要なのです。
運も味方にしなければ、勝てません。
それほど日本の司法制度は、わたしたちを守る制度になっていないのです。
裁く側のためのシステムになっているのです。

おそらく報道されていない冤罪事件が多く存在するはずです。
つまり、無実なのに有罪にされた人、無実を自分で証明できなかった人は多く存在するはずです。

この無実の側が「無罪を証明」しなければ有罪となってしまうという法システムが大きな欠陥なのです。

一旦、警察に犯人として逮捕され、検察に起訴されてしまうと、無実を証明することは非常に困難なのです。

冤罪とは違いますが、本来の刑量よりも重い罪状にされたケースが腐るほどあるはずです。
つまり、本来3年の刑が5年の刑にされたとか、グレーだった人が黒とされたなどのケースは数えきれないほどあると思われます。

元検事が証言しているのです。

「やっていない人をやったと言わせられるし、5年の罪を10年に仕立てあげる訓練を受けている

と。

これは恐ろしいことです。
ですが、これが司法の現状なのです。
わたしたちは自衛しなければなりません。

【冤罪から身を守る法律知識】

《知っておきたい日本国憲法の知識》

法律は一般の人にはとても難しいものです。
ですが、法律の上位概念である憲法は法律よりも分かりやすいと思います。


〈憲法第98条〉
「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部または一部は、その効力を有しない」

現在日本に存在する「法律」「条例」などは「日本国憲法」を具体化したものです。
憲法は法律の上位概念であるため、憲法に反する法律は存在できないことになっています。

〈憲法第15条〉
「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」
「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」

これは国民と公務員(警察官・検察官)の関係を表しています。
つまり、公務員は国民の奉仕者であるということです。
ですから、警察権力、検察権力を振りかざしてきたら、この第15条を使いましょう。

〈憲法第18条〉
「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」

任意による長期拘留および取り調べは違法です。
(拘留については別に記します)

〈憲法第31条〉
「何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない」

警察、検察は嘘の自白を迫り、それを証拠として起訴し、犯罪者に仕立て上げます。
「自白の強要」は正式な証拠となりません。

警察に強迫されて「やっていないことをやった」と自白しても、それは正式な証拠ではないということです。
この自白の強要によって拘束され、有罪とされることは憲法に反しています。

〈憲法第33条〉
「何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない」

現行犯逮捕や令状(逮捕状)なしに任意で長期の拘留、取り調べは違法です。
令状(逮捕状)がなく、現行犯逮捕でなければ逮捕・拘留はできないということです。

ですから、身に覚えのない罪でもし連行されそうになったら、この33条を使いましょう。

ただ、警察の言う「任意」は「強制的」と同義です。
本来任意とは、都合が悪ければ従わなくてもいい、無実であれば(身に覚えがない)取り調べに応じなくてもいい、ということです。
ですが、警察は権力をかさに着て、強制的に連行します。

それは一般の人がこの憲法を知らないからです。
よく覚えておいてください。
もし、まったく身に覚えのない罪で連行されそうになったときに、
「令状があるか」を確認してください。
「任意」と言ったら、拒否してかまいません。
(本当に罪を犯した場合は別です)

令状もなく現行犯として逮捕されたのでなければ、任意捜査に応じなくてもいい権利が国民にはあるのです。
(ですが、実質的にこの権利は警察、検察によって踏みにじられている)

〈憲法第36条〉
「公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる」

もし、無実の罪で連行され取り調べを受けてもこの憲法を覚えておいてください。
「暴言」「恫喝」「名誉棄損」「踏み字」などは残虐な言動です。
拷問に該当する可能性が高いです。

〈憲法第38条〉
「何人も、自己に不利益な供述を強要されない」
「強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」
「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない」

冤罪では、強引な取り調べをすることで、嘘の自白を強要してきます。
絶対に、警察の恫喝に応じてやっていないことを自白してはいけません。

警察の強迫、恫喝によって言わされた自白は証拠にはなりません。
物的証拠がなく、起訴、有罪の理由が「本人に不利な自白」のみであった場合は、有罪とされないということです。

つまり、自白以外に犯罪を証明する証拠が警察・検察側になければ有罪とされない、ということです。
これが「疑わしくは罰せず」ということです。

疑わしいだけでは、有罪に出来ない。
起訴し、刑罰を与えるためには警察と検察側が自白以外の証拠を持ち、犯罪を証明しなければならないということです。

〈憲法第40条〉
「何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる」

無実の人が逮捕され拘留、起訴されたとしても、無実が証明された場合は、賠償請求ができます。

ですが、実際は非常に難しいです。
国民の権利として覚えておきましょう。

《知っておきたい冤罪から身を守る法律など》

〈法律の豆知識1〉

通常、逮捕拘留される期間は10日間です。
延長10日間、最大20日間です。

その間に警察および検察が取り調べを行い、起訴するか不起訴とするかが決められます。
捜査が十分でないなどの理由があると拘留期間の延長が出来るのです。

拘留期間は最大で20日間です。
それ以上拘留することは法律上出来ません

起訴されて裁判をするための拘留になるか、不起訴や保釈されて留置所を出るかのどちらかになります。
基本的に逮捕されたその日に警察による取り調べが行われ、翌日に検察官による取り調べをうけることになります。
そして裁判官が拘留するかしないかを決めます。

拘留が決まると通常10日間の拘留となります。
10日間の内に捜査が進まないと拘留延長されます。
拘留延長は10日間で、最大20日間しか拘留できません。

〈法律の豆知識2〉

逮捕されて72時間は、弁護士との面接以外は外部との連絡が一切禁止とされます。
基本的に逮捕されたその瞬間に外部との連絡は一切できなくなります。
家族や会社に連絡する手段がなくなります。

10日間も拘留されてしまうと会社に連絡できず、無断欠勤状態となってしまいます。
その場合、会社の約款や社則などで解雇されてしまうことになります。
家族がいる場合は、家族が心配します。

逮捕、拘留されたら、すぐに当番弁護士を呼びましょう。

当番弁護士とは、突然警察に逮捕された人のために弁護士に1回だけ無料で相談できる制度のことです。

ですから、もし万が一、やっていない罪で逮捕されてしまったら、すぐに「当番弁護士を呼んでくれ」と留置所にいる刑務官に告げることです。
そうするとその日待機している弁護士が来てくれます。
(当番弁護士は、その日によって違います)
弁護士に会社と家族へ連絡をしてもらいましょう。
(注:家族や会社の電話番号は暗記しておきましょう)

なお、当番弁護士の話は警察が伝えてこないことが多いので、こちらから要求しましょう。
ちなみに当番弁護士は本当に罪を犯した人でも呼べます。

〈法律の豆知識3〉

無実の罪で逮捕・拘留されたら、弁護士に弁護を依頼しましょう。

弁護士には2種類あります。
金銭的に余裕がある人は「私選弁護士」、お金の無い人は「国選弁護士」を呼びましょう。
(注:国選弁護人とは、資産が50万円未満の人が頼むことの出来る弁護士のことです。誰でも無料で弁護を依頼することができます)

つまり、弁護士に知り合いなくても、お金がなくても誰でも国選弁護士に弁護を依頼できるのです。

ただ、起訴されて有罪にされてしまった場合、「逆転無罪」を勝ち取るためには私選弁護士(一般的な弁護士)のほうがいいと思われます。
無罪を勝ち取るには、その冤罪に詳しい専門の弁護士が必要です。
有能な弁護士に依頼しないと無罪を勝ち取れません。

〈法律の豆知識4〉

痴漢冤罪の場合1

痴漢をしていないのに痴漢扱いされた場合は、事務所などにいってはいけません。
事務所などに行くことを了承したことは罪を認めたと思われてしまいます。

し、痴漢をしていないのに痴漢に間違えられた場合は、その場で声を上げ、近くにいた人に救済を求めましょう。
つまり、痴漢をしていないことを証明してくれる人がいるかもしれないので、声を上げて訴えるのです。
ただ、無実なのを見ていた、証言する、という人が名乗りでるかは分かりません。

なにもしないよりも可能性は低くても、そう訴えることがその時できる冤罪回避の唯一の方法です。
もし、誰かが証言してくれれば、その場で冤罪を証明できて、その後逮捕・起訴される事態に発展しないで済みます。
やってみる価値はあります。

痴漢冤罪の場合2

もし、痴漢に間違えられた場合は、必ず微物鑑定を行ってもらいましょう。
微物鑑定とは、「被害者の衣服の繊維が手に付いているか調べる検査」のこと

通常痴漢事件では、この微物検査を行います。
もし、刑事がこの検査をしないようならば、捜査の手抜き(ミス)か、意図的に冤罪を生み出そうとしていることが考えられます。
もし、やっていない痴漢冤罪で逮捕されたら、必ず微物検査を要求しましょう。

〈法律の豆知識5〉

「起訴された」ということは前科が付くことを意味します。
要するに起訴されたら犯罪者となってしまったということを意味します。

起訴されずに不起訴や釈放となると、逮捕歴が残るだけで前科者にはなりません。
ただ、冤罪事件で無罪を証明されたとしても逮捕歴は残ります。
逮捕されるとDNA、指紋、写真撮影などの個人データが警察に残ります。
これには問題があると思います。

〈法律の豆知識6〉

留置所の豆知識。

留置所では、名前は一切呼ばれません。
すべて入所した順番に番号が与えられ、番号で呼ばれます。

また、持ち物検査をされ、破けている靴下やシャツがあると取り上げられます。
下着に名前などが書かれていると没収されます。

破けている衣類などは自殺防止、名前入りの衣類は実名が他の拘留者に分からなくする意味があります。

〈法律の豆知識7〉

起訴されても保釈金を支払うことで釈放されることができます。

保釈金の額は、その人の収入を考慮され、その人が支払える金額で取り戻したい金額に裁判所が個別に設定します。

なお、保釈金は取り戻すことができます。
要するに一時的に預けるお金なのです。
ちなみに保釈金は現金、一括支払いです。
ですから、そのお金を取り戻したいと思う金額に設定されます。
つまり、保釈金の金額はその人の収入に応じたものということです。

〈その他の豆知識〉

さらに言うと、取調べをするのは刑事で、留置所で容疑者を監視および世話をするのは刑務官で、まったく別の職務となります。

刑事は容疑者を取り調べ事件の捜査をする人間で、刑務官は留置された人の人権を守る人達のことです。

【世直しご意見番がもの申す!】

「智は力なり! 知っていることで安心できる。知っていることで判断できる。知っていることで解決できる。知識はいざというときに役に立つ!」

お読みいただき、ありがとうござんした!

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