【P2メーソンリー編】のはじめに
正直言うと、【P2メーソンリー編】は割愛するつもりでした。
今回の内容は参考書籍の『秘密結社全論考』では、上巻に該当します。
ですから、【P2メーソンリー編】は本来【フリーメーソンリー編】の後に来るはずだったのです。
書かないとして“飛ばした” 【P2メーソンリー編】を改めて書く(アップする)理由は以下の経緯によります。
私を引き戻した理由とは、あるジャーナリストの語っている内容が私にはまったく受け入れられないものだったからです。正確に言うと社団法人武士道の代表である与国氏の動画の中でベンジャミン・フルフォード氏の発言を取り上げていたその内容に間違いがあると判断したからです。
(その動画は、現在削除または非表示となっているため、観ることはできません)
与国氏の動画の中でベンジャミン・フルフォード氏は以下のように語っていました。
「(私が聞いた)イルミナティを名乗る組織は2つある」
「一つは、グノーシス派イルミナティで、もう一つがP2メーソン」
ベンジャミン・フルフォード氏が語っている言葉を鵜呑みにすると、イルミナティの正体とはグノーシス派(主義)またはP2メーソンということになります。
私は初め「何を言っているのか?」と聞き流していましたが、やはり違うものは違うと主張すべきではないかと思い直し、この記事を書くことにしたのです。
ですから【P2メーソンリー編】とは、ベンジャミン・フルフォード氏が語っていた情報に対する反論の意味を含むものです。
フリーメーソンリーについても日本人のほとんどが何も知らない状態なのに、P2メーソンリーについて興味も関心も持っていないと思われますが、私は「真実を語る」あるいは「真実を探求する」を旨とし、なおかつ真なる自由と真なる民主主義の世の中をつくることを願っているので、たとえ私がこの世から消えても誰かが、この記事を覚えておいてくれればいいと思っています。
ディープステートと呼ばれる連中は、情報戦の達人です。
真実を少しだけ捻じ曲げて偽物に仕立て上げ、嘘(騙し)を事実情報の中に埋め込んで信じ込ませます。
彼らは民衆が真偽を見抜けないように思想戦、情報戦を展開しているのです。
それも静かに、足音を立てずに。
「知られないようにする」ということが彼らの命題であり、それが陰謀の成否のキーポイントなのです。
なぜならば、陰謀とはその全貌が明らかになり、世の多くの人が知ることとなった時点で成立しないからです。だから隠すのです。
ディープステートを知るということは、陰謀を知るということであり、陰謀を知るということは隠された歴史や真実を知る、ということなのです。
それなくして本当の意味で人々が幸福に暮らす世の中の実現はありえないのです。
参考書籍(引用元)は、ジョン・コールマン博士の『秘密結社全論考㊤』です。
ディープステートについて研究するならば、必須の書です。
P2メーソンリーの正体とは?
《P2メーソンリーとは?》
P2メーソンリーとは、ヨーロッパでもっとも強力な勢力であり、メーソン全組織の中でもとりわけ独裁的で秘密主義な組織なのです。
初めにP2メーソンリーがイルミナティなのかどうかをジョン・コールマン博士がどう語っているかを紹介します。
ジョン・コールマン著『秘密結社全論考㊤・5章』より引用
P2とはイルミナティのロッジである。
なんだ、やっぱりP2メーソンはイルミナティなのか、と思った方は浅はかです。
フルフォード氏の発言は組織体としての正体を言ったものですが、イルミナティとは単体の組織体(ひとつの秘密結社)ではないと考えるべきなのです。
それとフリーメーソンリーとイルミナティは密接に絡み合っています。
フリーメーソンリーの上位階級の者たちのほとんどがイルミナティ会員だと思われます。
ですから、フリーメーソンリーとイルミナティを単純に分けて考えることは真実から遠ざかることになるのです。
では、P2メーソンとはなにか?
この記事を読めばそれが理解できます。
おそらくディープステートという言葉を口にするユーチューバーは多くいますが、P2メーソンを正しく理解している方は皆無と思われるので、どこでも聞けない話がここにあるはずです。
ジョン・コールマン博士は上記の言葉のすぐ後で、こう語っている。
ジョン・コールマン著『秘密結社全論考㊤・5章』より引用
P2は、もともとはイタリアのメーソン・ロッジで、その魔の手を三つの大陸に伸ばしていた。
ジョン・コールマン博士の言葉に戻りますが、コールマン博士は「P2とはイルミナティのロッジ」だと言ったのです。「ロッジ」です。
ロッジとは“支部”のことであり、イルミナティ本体あるいはイルミナティそのもののことではないのです。
しかし、私が観た動画では、イルミナティ(組織)の正体は「グノーシス派」と「P2メーソン」というもの(フルフォード氏が語った内容)。
ここでフルフォード氏に言いたいことがある。
フルフォード氏は、「私はジャーナリストだから聞いた情報を伝える役割がある」という意味のことを言っていた。
だが、秘密結社側の人間に接触して、聞いたことをそのまま情報発信するならば、ジャーナリストとしては3流ではないかと思える。
ジャーナリストとは、情報源から聞いた情報を裏取りして真偽を確かめるからこそジャーナリストなのです。ですから、P2メーソンがイルミナティ(本体)であると聞いたならば、そのことを調査するべきであり、その上で真偽を判断し、さらに咀嚼した情報を自分の言葉で語ってこそジャーナリズム精神の発現となると私は思っている。
《複数の教皇たちがフリーメーソンリーは邪悪だと認めている》
ジョン・コールマン著『秘密結社全論考㊤・5章』より引用
1880年までには、八人の教皇が、フリーメーソンリーは邪悪であり、教会とは共存できないと糾弾している。1884年には、教皇レオ十三世によって有名な回勅「ヒューマヌム・ゲヌス」が出され、レオ十三世はフリーメーソンリーを「サタンの王国に」存在すると位置付けられる「危険な組織」だとして。カトリックの全司教に「フリーメーソンリーの仮面を剥ぎ取り、その正体を暴け」と命じた。また、フリーメーソンリーは名士を指導者とし、ことば巧みに正体を隠して人々を騙しているとも語っている。
〈バチカン陥落?〉
ディープステート論の間違った論点のひとつに、バチカン=ローマ教会(ローマ教皇)はフリーメーソンリーまたはイルミナティによって完全に陥落させられている、というものがある。つまり、ローマ・カトリック教会はディープステートの巣窟である、という主張があるが、それは私から言わせてもらえば、彼らによる情報の攪乱作戦でしかない。
現実は、ディープステート側に取り込まれた教皇やディープステート側が送り込んだ教皇もいれば、ディープステート側の正体を見破った教皇やディープステート側に反撃している(抵抗している)教皇もいるというのが実際のところなのです。
ですから、侵略を受けている(乗っ取りを受けている)ことは事実だが完全に陥落しているとまでは言えず、いまだ抵抗している勢力も残っているということ。
ですから、白か黒かとはっきりと色分けできるものではないのです。
陰謀団は、必ず自分たちにとって都合の良い情報操作をするので、注意が必要なのです。
ジョン・コールマン博士の言葉に戻ります。
「八人の教皇が、フリーメーソンリーは邪悪であり、教会とは共存できないと糾弾している」
「レオ十三世はフリーメーソンリーをサタンの王国に存在すると位置付けられる危険な組織だと判断している」
「カトリックの全司教にフリーメーソンリーの仮面を剥ぎ取り、その正体を暴けと命じた」
私の言葉で語ると、ローマ・カトリック教会はフリーメーソンリー(イルミナティ)からの侵略=乗っ取り戦争を仕掛けられ、傷つきながらもいまだ戦争中と言えます。
ただし、陥落寸前だとも言えます。
ディープステートについて知るならば、彼らの邪悪さが「乗っ取り」にあらわれるということを理解するべきなのです。
彼らは、敵に正面切って戦いを挑んでくるのではなく、内部に侵入し、内部から破壊させる戦略戦術を取ってくるのです。
これを知らねば、ディープステートと戦うこと自体が成立しません。
なぜならば、戦場の最重要箇所を間違えているからです。
〈宗教者または現代の宗教組織に言いたいこと〉
宗教者(信仰者)または現代の宗教組織(宗教団体)に言いたいことがある。
上記の「八人の教皇が、フリーメーソンリーは邪悪であり、教会とは共存できないと糾弾している」ということを真摯に、真剣に受け止めるべきであるということ。
ローマ・カトリック教会とフリーメーソンリーは共存できないという意味は、フリーメーソンリーが反キリストであることを意味し、フリーメーソンリーの存在意義がキリスト教の破壊を意味するということなのです。
そして、これはカトリック教会だけの話で済む問題ではないのです。
フリーメーソンリーなどの秘密結社の持つ信仰(?)と違う宗教(信仰)は彼らの攻撃対象でしかなく、彼らは正しき宗教を放置したり、黙って見ていたりすることはないということです。
彼らは自分たちの脅威になる宗教組織、あるいは邪魔な宗教組織を潰します。
この「潰す」ということの主なる意味は、侵略し、乗っ取るということです。
内部に工作員を送り込み、内部から組織文化を捻じ曲げ、内部から腐敗を発生させ、やがてまるで違う組織に変えてしまうのです。違う組織とは秘密結社の組織にするということです。これは彼らが数百年、数千年やってきた乗っ取り戦略なのです。
それを理解せず、関心を持たず、反撃もしない宗教組織があるならば、すでに乗っ取られているか(すでに内部に侵入されているか)、風前の灯火かのどちらかです。
戦わない宗教は、仏教のように他の勢力によって消える運命なのです。
(仏教は、イスラム教徒の侵入によってインドではほぼ滅んでいる)
カトリック教会とフリーメーソンリーは和解不能な対立関係であるように、フリーメーソンリーと新興宗教もまた和解不能な対立関係にあるのです。
(ただし、秘密結社側が作った偽宗教と乗っ取った宗教は別と考えるべき。なぜならば、それは実質的に秘密結社側の仲間でしかないから)
ヨハネ・パウロ二世は、フリーメーソンリーの会員になった者は破門すると、カトリック信者にはっきりと告げている。
こうしたことからも、バチカン=ローマ・カトリック教会が完全にフリーメーソンリーの支配下に置かれているのではなく、抵抗戦を繰り広げていることがわかるだろう。
《P2メーソンの正体とは?》
ジョン・コールマン著『秘密結社全論考㊤・5章』より引用
P2、正式名称「プロパガンダ2(ドゥエ)」は、旧KGBとメーソンが、カトリック教会を打倒し、イタリア政府に対する支配力を獲得するために、共同で設立したものである。
〈P2メーソンリーの始まり〉
P2メーソンリー(プロパガンダ2)の始まりは、1966年にイタリア大東社儀礼グランドマスターであるショルダー・ガンベリーニの指示によって結成された。
創設に関わり、プロパガンダ2の中心人物が誰かと言うと、リチオ・ジェッリ。
P2(プロパガンダ2)とは、旧KGBとメーソンリーが共同で設立した組織であり、その目的は、モスクワとバチカンとフリーメーソンリーを統合すること。
もともとボルシェビキ革命とは、メーソンリーなどの秘密結社(DS)が計画して起こしたもの。モスクワ(DS支配下の)とフリーメーソンリーが結びつくこと、共同で組織を設立すること、バチカンを乗っ取ることなどは当然の論理となる。
この新しい組織(P2)を作る提案を最初にしたのがKGBだったとコールマン博士は語っている。
これらの動きが本格化したのは、ユダヤ人ファミリーの子孫であるロンツァッリ枢機卿(トルコ生まれのユダヤ人)が教皇ヨハネ二三世に就任したころに始まっている。
ロンツァッリ枢機卿の後ろ盾は、ベネチアの黒い貴族であるルツァット家とパラヴィチーニ一族。
ユダヤ人ファミリーの子孫であるロンツァッリ枢機卿(教皇ヨハネ二三世)がフリーメーソンリーに寛容になることは誰でもわかること。
これが乗っ取り作戦といわれる侵略戦略なのです。
ディープステート側(秘密結社側)の人間もしくはそれに近い人物を侵略する組織の内部、それも上位に送り込んで組織を別の性質に入れ変えてしまうのです。ただ、フリーメーソンリーをキリスト教に反する敵と見抜いて排除しようとする勢力も存在し、しのぎを削っているということが事実でしょう。
ロンツァッリ枢機卿が教皇の座に就く前に、KGB、CIA、MI5及びMI6が彼の身上調査を徹底的に行っている。そこで判明したのが「ロンツァッリ枢機卿(ヨハネ二三世)」が明らかに“マルクス主義のシンパ”だということ。
これには裏付けがある。
教皇ピオ一二世が1956年にヨハネロンツァッリを国外追放している。その理由は、ピオ一二世の反共主義政策にあからさまに異を唱えたためとされている。
私からすれば、キリスト教徒でありながら共産主義を擁護するなど正気の沙汰とは思えない。だが、現実には、キリスト教自体がディープステート(秘密結社)たちによって汚染されていることが現実なのです。
なお、共産主義をキリスト教の宿敵とみなしたピオ一二世は、共産主義に対して全面戦争を布告し、共産主義に対抗するためにイタリア・カトリック党を設立した。
だが、バチカン内部の要職を占める多くの共産主義支持者らが密かに打倒を企てたため、イタリア・カトリック党は1927年に解散させられている。
そこで教皇ピオ一二世が取った作戦は、イタリア右翼勢力を支持することであり、ムッソリーニを支持して、フリーメーソンリーへの攻撃を命じた。
歴史はこうした真実を語っていない。
ムッソリーニは教皇の命を受け、フリーメーソンリーを禁止する法令を出している。
教皇ピオ一二世は、ローマ教皇庁にこう告げている。
ジョン・コールマン著『秘密結社全論考㊤・5章』より引用
使徒が警告しているように、神のテーブルとその敵のテーブルとに、同時に座ろうと望むのは矛盾している。
この言葉は、現代日本に起こった新興宗教の方々も心に留め置く必要があるだろう。
(DS側の宗教以外)
〈ディープステートと戦うキリストの戦士〉
ディープステートと戦う戦士はプーチン大統領、トランプ大統領だけではないのです。
バチカンにおけるディープステートと戦う戦士と呼べる人物に教皇ピオ一二世をあげるべきである。世界の人々はそれを認知するべきである。
教皇ピオ一二世は徹底した抵抗戦を繰り広げている。カトリック教会内のいかなるレベルにおいても、共産主義およびフリーメーソンとの対話を禁ずる教令を出している。
“どこかの宗教法人”は、教皇ピオ一二世の爪の垢を煎じて飲むと良いだろう。
話しを続けると、教皇ピオ一二世は、ロンツァッリを枢機卿に昇進させたうえで、ベネチアに追い払った。
しかし、ベネチアに追い払ったことがかえってロンツァッリに力を与えることに繋がった。なぜならば、ベネチアは黒い貴族の本拠地の一つだから。
これはDS側にとってはまさに思うつぼ。
ただ、追放された場所がなぜ「ベネチア」だったのかと言えば、アガジャニアンというベネチアの黒い貴族とロシアとの仲介者が働きかけたとされている。
ジョン・コールマン博士の著書には、ロンツァッリが教皇に選ばれた理由として、KGBの報告書によると、ロンツァッリが純粋な社会主義者であり、同時に革命主義者でもあり、極めつけはピオ一二世と不俱戴天の敵ということが判明したからだった。
KGBがいるならば、その背後にスターリンがいるのは当然と言っておく(当時のロシア)。
ピオ一二世は、まさにディープステート(=秘密結社)と戦うキリストの戦士であり、ピオ一二世がいる限り、カトリック教会を侵略することは困難となる。よって十八番である手口を実行した。それによって、カトリック教会の首長のなかで、もっとも頑強に反共産主義を唱えたキリストの戦士は、謎の死を遂げる。
ジョン・コールマン博士が手に入れた情報によれば、ピオ一二世の死はイルミナティが計画し、フリーメーソンリーが実行したことを物語っていると著書に記している。
謎の死を遂げた教皇は他にもいる。
教皇クレメンス一三世は、イエズス会の解散を命じた。
だが、イエズス会解散を命じる文書が用意されていたが、その文書を読む前に原因不明の痙攣がもとで突然死した。
痙攣で死亡するとは考えづらいので、おそらく毒物による殺害と推測することができる。
ジョン・コールマン博士は、クレメンス一三世の暗殺の首謀者もイルミナティと見ている。
さらに後継のクレメンス一四世も同じくイエズス会解散の命令書を書いたが、激しい病に襲われ、苦しんだ末に死亡した。遺体が不自然なくらいに早く腐敗したという。
このシリーズ記事を読んでいない方に言うとするならば、「イエズス会」とはディープステート組織であるということ。
ディープステートとイエス・キリスト、この両者は実は深い関係にある。
その関係とは、もちろん不俱戴天の敵同士ということ。
実は、イエス在世の当時からこの両者は激突していたのだ。
この関係を理解せず、ディープステートの正体や目的を掴むことはできない。
これに関することは別の記事で触れることになるかもしれない。
(私の記事を読み続ければ、この話題がどこかで出てくるでしょう)
ジョン・コールマン博士の著書では、P2のメンバーで世界中の多くの人に知られている人物の名があげられている。その人物とは、「キッシンジャー」。
ジョン・コールマン博士によれば、旧KGBとプロパガンダ2はイタリアの国家機密、さらにはNATOの秘密にアクセスしていたという。

《P2メーソンリーの元祖とは?》
ジョン・コールマン著『秘密結社全論考㊤・5章』より引用
「プロパガンダ2」すなわちP2は、この種のロッジとしてはイタリアで最初のものというわけではない。「クアトロ・コロナーティ・ロッジ2076」とよく似た形式のものが、トリノで設立されている。
元祖と同様P2も、政府、財界、軍部、カトリック教会で高い地位を占める者しか会員として認めなかった。
〈P2の特徴とは?〉
つまり、プロパガンダ2の元祖(手本になった組織)があったということ。
また、P2の特徴として「政府、財界、軍部、カトリック教会で高い地位を占める者しか会員として認めない」というものがある。これはイルミナティ会員と同じ条件と言える。
ディープステート組織には、社会で高い地位の者しか入会できない組織とそうでなくても入会できる組織がある。どちらがより高位組織であり、強力な組織であるかは言わなくても理解していただけると思う。
【P2メーソンリー編②】につづく
参考書籍(引用元)
書籍名:『秘密結社全論考㊤』
著者:ジョン・コールマン
監訳者:太田龍
出版社:成甲書房
最後までお読みいただき、ありがとうござりんした!