今回は、賛否両論のある問題であり、実現が非常に困難でもあり、それでも実現することが国民の幸福と経済発展になる提言をするでありんす!
【コロナ不況による経済への打撃】
厚生労働省は、7月7日、新型コロナウイルス感染拡大に関連した解雇や雇い止めが見込みを含め7月3日時点で3万2348人になったと発表した。
だが、それは調査が届いたものにしか過ぎない。
実態はその数倍あると思われる。
帝国データバンクの調査によれば、5月の倒産件数は前年同月比56%減の288件となっている。これは統計を取り始めた1964年以降で、過去最少で、月間の倒産件数が300件を下回ったのも55年ぶりだという。
東京商工リサーチの調べでは、新型コロナウイルスに関連した倒産件数は、7月1日時点で、累計304件だと発表した。
えっ!
新型コロナウイルス感染拡大の影響は出ていないの?
ということではない。
統計の取り方の違いがあるのは事実。
経団連が発表する数字は大企業を中心としたもの、東京商工リサーチなどは主に中小企業を中心にしたものという事情がある。
倒産は好景気であっても常に起きていることだ。
まして不況ともなれば倒産する企業や廃業する個人事業主がいるのは常なること。
新型コロナウイルス感染拡大対策の営業自粛、外出自粛で経済は死滅しそうになっているはずでは?
なのに、倒産件数が少ないのはなぜか?
それは「倒産の手続きすら進められなくなっている」からなのだ。
コロナによる緊急事態宣言の影響で、倒産などの法的手続きを担う裁判所が業務を縮小した。
また、企業が弁護士に相談しようにも外出自粛により、面会すらままならずの状態が続いたことで、倒産手続きそのものが進まないことが実態である。
つまり、現時点では倒産の実態が把握されていない、ということだ。
実際は、すでに過去最多の倒産件数になっている、もしくはこれからそうなることが予想される。
いままでの倒産傾向と違う特徴が見られる。
コロナ不況による倒産件数は全体の約3割を占めていることが分かっている。
そしてコロナ不況によって大打撃を受けているのは、「衣・食・拍」の業界である。
もともと倒産件数の多い業種は建設業や製造業、飲食業だ。
これらの業界は不景気の波をもろにかぶるからだ。
だが、今回のコロナ倒産で最も多い業種はホテル・旅館で次いで飲食、アパレルとなっている。
大手アパレルのレナウン(東証一部上場企業)が経営破綻したことは世間に衝撃を与えた。
問題は、新型コロナウイルス感染拡大の終息がいまだに見えないことだ。
そしていままであった大不況とも違う深刻さを抱えているのが、今回のコロナ不況だ。
それは全世界にウイルス感染が広まった影響で、地球規模での大不況となる予測がたっているからだ。
感染の第2波、第3波は必ずくると思ったほうがいいだろう。
また、天変地異も続くと思われる。
そして、戦争の足音も近づいている。
おそらく今後日本を含む全世界を待ち受けているものは、“人類が経験したことのない大不況の時代”の到来だろう。
あまく考えてはいけない。
そもそも新型コロナウイルスに対するウイルス学者の見解が甘すぎた。
自身で告白していた人が複数いるが、専門家であるウイルス学者や感染症研究者たちが、新型コロナウイルスの感染拡大はすぐに収束すると予想していた。
そのあまい予測は簡単に裏切られた。
それは経済においても同じであると、アチキは思っている。
全世界の経済活動は大打撃を受けている。
これから失業、倒産が相次ぎ、人類が初めて経験する大不況の時代がやってくると、アチキは思っている。
要因は、新型コロナウイルスだけではなく、天変地異や紛争(戦争)などが重なっていくと思われるからだ。
日本人は戦争ときくとアレルギーを起こすが、そもそも戦争が起きる原因のひとつが「資源」「食料」の争奪にある。
太平洋戦争において日本がアジアに進出しなければならなかった大きな要因は、ABCD包囲網によって「石油」と「食料」を入手することができなくなったからだ。
日本は生きるためにアジアに活路を見出すしかなかったのだ。
いま起きている経済状況は、たんなる不景気ではない。
単なる不況ではない、これから来るものは人類未経験の大不況となると、予想する。
(この予想が大外れすることを望むが・・・)
このコロナ不況をあまく見ないほうがいい!
そんななかで先日、国家公務員に夏のボーナスが支給された。
そのことで、ご意見番がもの申すことがある!
【国家公務員の夏のボーナスが増額支給された!】
6月30日、国家公務員に夏のボーナスが支給された。
管理職を除く一般行政職(平均35歳)の支給額は平均68万100円。
昨年までの民間企業の賃金アップを踏まえて、昨年夏のボーナスより1000円多く、8年連続の増額となった。
ちなみに安倍総理のボーナスは404万円、閣僚は337万円。
支給額トップは最高裁長官の577万円(前年同期比8万円増)、それに続くのが衆参両院議長の535万円(同8万円増)。
国会議員はというと、319万円(同5万円増)、中央省庁の事務次官は328万円(同5万円増)となっている。
ただし、首相ら特別職は平成24年から、行財政改革に取り組む姿勢を示すため、首相が支給額の30%、閣僚が20%を自主返納している。
上記の数字(総理と閣僚)はこの自主返納した残りの金額となっている。
《国家公務員と民間企業のボーナスの差は?》
あるデータでは、国家公務員は年間で136万円のボーナスを支給されているようです。
これは、月給の4.45ヵ月分に相当します。
実は、国家公務員のボーナスが増額されているのには理由があります。
それは「国家公務員の給料を増額する改正給料法」という法律が定められていて、この法律を根拠として月給の4.45ヵ月分という数字が算出されているのです。
みなさん「国家公務員の給料を増額する改正給料法」という法律の存在、知ってました?
この法律は誰がつくったものでしょうか?
この法律案は誰が考えたのでしょうか?
民間人?
国民の願い?
否、否!
分かりますよね!
【公務員と民間企業の月給(年収)の差は?】
ここで民間企業と公務員の収入を比較してみよう。
《民間企業の給料平均は?》
国税庁の民間給料実態統計調査によれば、民間企業の平均年収は432万円となっている。
(アチキはこの平均という数字の出し方はあまり意味がないと、本当は思っているが・・・)
男女比は、男性が532万円、女性が287万円。
雇用形態の違いでは、正規雇用が494万円、非正規雇用は175万円となっている。
《公務員の給料平均は?》
国家公務員の平均年収は667万円、地方公務員は663万円となっています。
月給に換算すると、国家公務員の平均月収は約41万円、地方公務員の平均月収は約36万円です。
公務員の場合は、男女の差はありません。
民間企業と比較すると、公務員は約200万円以上も平均年収が高いということになります。
これをどう思うかは、ひとそれぞれでしょう。
【世間の声は】
ネット上に上がっている民間の人たちの声は?
以下引用
「いつも思うのだが、なぜ景気関連の報道をするとき、サラリーマンのわずか数%でしかない大手企業の数字をだすのか。景気が良くなっているといった判断も大手企業の春闘の回答を報道する。残り90数%以上の中小企業の社員は無視されている。マスコミも大会社だからね」
「ボーナス年2回もらっていますが、1回2万円で計4万円です。パートのオバちゃんも年2回ボーナス計2000円もらっている。ジュース代だと喜んでいる」
「学生時代から努力して勉強したらいずれ結果は出る。学生時代に遊んで優良企業に入れなかったのは自己責任。給料に関しては不平等なんてありえない」
「今年だけは公務員叩きできないよ。コロナで地獄見ているのは、医療従事者と公務員なのだから。24時間態勢で対応に当たっている保健所、コロナ患者を運ぶ救急隊・自衛隊。コロナで増えた振り込み詐欺を摘発する警察。そして『遅いぞ!』と文句を言われながら、給付金の作業に当たる役所の担当者。想像しただけでも大変だ。いつもは安定していて、羨ましがっていたけれど、今年は公務員じゃなくてよかったと思っている」
(参考情報JCAST会社ウォッチ)
アチキの意見を言う。
この世のすべてを平等にすることは不可能。
だから給料に差が出るのは当然。
努力した人が報われるのは大切なこと。
だが、その努力は継続してこそ意味がある。
ということを忘れてはいけない。
学生時代に努力して勉強したから、良い大学に行けた、それによって良い大企業(または公務員になることができた)に勤めることができた、だから高い給料をもらうのは当然、という考えには見解の間違いがある。
学生時代の努力の結果は、良い大学に合格した事、良い大企業に入社したことで完結している。
そこから先の人生における収穫(給料など)は、社会人になって励んだ仕事に対して評価され給料として反映されるものでなければならない。
つまり、学生時代の努力が人生の通行手形となってその人の職業人生にずっと恩恵をもたらすことは間違いだ、ということだ。
公務員だろうが、大企業だろうが、良い仕事をしたことに対して対価をもらうものが正しい経済活動というものだ。
世の中には、2000円のボーナスで喜ぶ人もいれば、生活の足しにならないボーナスしかもらえない人がたくさんいるのだ。
頭が良いとか、どんな企業に勤めているとか、そんなことよりも人として大切なことが先にあるのだ。
【それでも言いたい経済連動制の賞与システム(公務員)の提言】
政治家は失言などでマスコミに批判報道され、ネットでは国民から非難されますが、実は実際の政治を行っているのは、議員と呼ばれる政治家だけではないのです。
ここが重要です。
実際の立法と行政には官僚と呼ばれる公務員の存在が欠かせません。
この普段“官僚”と呼ばれる人たちこそ、日本社会を動かしている存在だということも大げさではないのです。
彼ら官僚は政策にも口を出し、行政権を握っています。
彼らは優秀といえば優秀です。
学生時代、しっかりと勉強してきた人たちです。
優秀な官僚は社会に絶対的に必要な存在です。
ですが、アチキは言う。
官僚という人たちは、その優秀さを自己の利益を優先する方向で使用している。
勉強に明け暮れた優秀な自分たちは「美味しい思い」をしなければおかしい、という人生観を心の底に持っている。
国民の奉仕者であるはずの公務員、特に中央省庁における公務員は、自分たちの利益を最優先している。
歴史を学べば、いつの時代でも社会や政治を腐らせるのは官僚です。
彼らは賢いのですが、その賢さを自分たちの利益に結びつけようとする利己主義に走り、民衆が苦しんでいても知らんぷりして自分たちの栄華を楽しんでいる。
少し歴史の扉を開いてみれば、そんな事例が腐るほどあります。
(アチキは、これでも別人格にて『三国志のブログ』をやっているんでありんす)
アチキは、国家公務員のボーナスが高額でも給料が民間企業より多くても、“それだけで”文句をいうつもりはござりんせん。
民間企業でも国家公務員でも、お金を稼ぐ(お金をもらう)ということは、その対価に見合ったものを受け取る、ということがその本質であると思うのでありんす。
だから、国家公務員や政治家たちが、日本社会をより良くし、経済の景気を良くするなら、高い給料でもいっこうにかまわないと思うでありんす。
だが、実際はどうか?
自由な経済活動を縛り、民間企業が不況で苦しんでも、毎月決まった給料を受け取り、ボーナスも増えていく。
あ~やっぱり公務員になって良かったな~!
って、ところでしょうか?
基本的に、公務員になる人は安定した収入と地位を求めている人たちです。
ですから、この人たちに大改革や革命を起こすことは無理なのです。
政治家の存在理由がここにあります。
官僚は時代を大きく改革することはできないのです。
官僚の優れたところは、マイナス状況を通常の状態に戻すような仕事です。
災害対策などがまさにそうした仕事です。
ですが、「いままでにない価値を創造する」といった仕事は苦手な人たちなのです。
みなさん役所に住民票などの書類を取りに行ったり、各種手続きのために訪れるでしょう。
そのとき、「あ~素早い処理だな~」「いいサービスだな」「心地よい対応だな」と感じたことはありますか?
マクドナルドよりいい笑顔で迎えられたことがありますか?
コンビニやスーパーより丁寧に対応されたことがありますか?
実際は、杓子定規でお堅い態度、そして遅い処理仕事、なのではないでしょうか?
優秀なはずの彼らがどうしてそんな仕事ぶりなのでしょうか?
その要因は一つではありませんが、一番大きく根深いものが、「給料が安定している」「失業がない」からです。
だから、せっせと努力する必要がないのです。(民間企業のようにという意味)
公務員に失業がないのは、国家破綻しない限り当然です。
ですが、公務員の根底にある意識改革をしないかぎり、民間企業と公務員の所得差は埋まることはありません。
アチキは、公務員にも民間企業で働く人たちを同じような庶民感覚と生活への不安感をもってほしいと思うのです。
それが経済を活性化し、日本社会全体を良い方向にすすめることになると思うのでありんす。
《公務員に必要な同悲同苦の精神》
経済の話とは違うが、アチキが朝鮮半島で尊敬する人物がいる。
李氏朝鮮時代に貧しい身分から御医(王の主治医)にまで上りつめた人物で「心医」と呼ばれたホ・ジュンという人(医師)だ。
(心医とは、患者の傷みや苦しみを自分の傷みとして感じて治療にあたれる医者のこと)
このホ・ジュンが人生の最後に医院を開設したときの話がある。
疫病が流行り、食べる物もない患者を目の前にしてホ・ジュンはこう言った。
「村では飢えている人が大勢いるそうだ。病人が飢えるなら我々も飢えるのだ。同じ苦しみを知らずに病は治せぬ」
「死んでいく民の前で自分だけ食べるわけにはいかん」
そういって、自分の握り飯を飢えた子どもに分け与えたのです。
「同悲同苦」の精神がそこにある。
同じ悲しみや苦しみを体験することが、救済の力となるのだ。
新型コロナウイルスによる不況で悲鳴を上げている民間人の苦しみを分かち合ってこそ、日本国憲法で定められた奉仕者としての公務員ではないのか、と言いたいのだ。
よって、ここに「公務員の賞与と民間の経済実態とを連動させた制度」の提言をしたいと思うのです。
《公務員のボーナスと民間人の経済実態を連動させる制度の提言》
「民間の経済活動の結果」と「公務員のボーナス支給額」を連動させる制度を導入することで、経済の好景気、不景気を公務員が肌で感じ、他人事ではなく、当事者として受け止め、経済を良くするために民間人(民間企業)と手を携えて努力するようになる、ひとつの大きな要因とする。
連動させる基準は?
連動させる実態経済指数を何にするかが、重要なポイントです。
アチキ以外の人からいいアイディアが出ることを期待しますが、アチキが提言したいのは、「所得税」「法人税」です。
個人の所得から所定の計算式から税金を割り出す所得税と企業の事業活動の結果として生み出される利益(費用や損失を除いた利益のこと)から割り出される法人税。
つまり、純粋に民間経済の生み出す収入を指標として、その高下を公務員のボーナスと連動させるということです。
ですから、経済が発展し、民間人の収入が増えれば増えるほど公務員のボーナスも多くなり、逆に不況となって、民間人の収入が減れば減るほど公務員のボーナスもまた下がっていく。
そうすることで社会全体の経済活動に連帯意識を持たせること、公務員にも経済活動の当事者意識を持たせることです。
所得税、法人税を指標にするなら、個人所得、企業所得(利益)でもいいんじゃないか?
どちらでも結局は同じことですが、税金とすることで公務員の当事者意識を強くするほうが良いと判断しました。
所得税や市民税などは個人の所得に応じて計算されて納税額が割り出されます。
所得税と法人税の総額から、一定の数字を割り出し、公務員のボーナスに連動させるシステムなど頭のいい官僚にできないはずがありません。
注意点は、連動させるのは「ボーナス」であって「給料」ではない、ということです。
本当は給料を連動させることが良いと思うのですが、公務員の特権は安定ですから、給料は安定給で良いと思います。
(給料を連動制にすることは、公務員に大反対されるのは目に見えている)
この法律は、立法しようとしても、絶対的に官僚が潰しにかかるでしょう。
ですが、それが逆にこのシステムの有効性を証明することにもなります。
この法を成立させることができた人物(政治家かな?)は、歴史の1ページに名を遺すでしょう。
国家経営は誰のためにあるのか?
経済活動の主役は誰なのか?
経済活動の結果、第一にその恩恵を受けるのは誰なのか?
こうした根本問題がここに潜んでいます。
【新型コロナウイルス以後の世界を生き抜くために】
国家公務員たちがもらう1回のボーナス額は民間企業、特に中小企業に勤める人にとっては羨ましい限りだろう。
嫉妬と怒りさえ覚える人も多くいるだろう。
ましてや国や自治体によって営業自粛を命じられ、売り上げが無くなり破綻または破綻寸前となっている人たちからすれば、公務員たちの夏のボーナスが増額するなど、“怒り”しか感じないだろう。
世を恨み、一揆を起こしたくなっても不思議ではない。
いま、日本経済は「ゼロ成長」が続いています。
ゼロ成長は悪です。
これは誰の責任でしょうか?
日本の悪いところは、責任者を明確にしないで、逃げ隠れしてごまかすところです。
日本経済がゼロ成長ということは、その大きな責任は国家経営している政府とそれを支える官僚たちに第一原因があります。
長年国家運営を担ってきた自民党の国家経営は失敗しているのです。
さらに拡大すれば、国会議員のすべてに責任があります。
民間企業の経営者たちは、いま血ヘドを吐きながら必死に活路を見出そうとしています。
心が折れそうになる状態をなんとか支え、休まることの無い不安、見えない未来への希望を抱えながら努力しています。
社員や職人たちは、いっこうに上がらない給料で我慢しながら、生活の不安を抱え、社会を支えるために毎日仕事に汗を流しています。
彼らが流す汗に血が混じっていることが、政治家や高級官僚たちには見えないのですか?
それが見えないならば、あなたたちは人としての大切な心を失っていると言える。
新型コロナウイルスは世界を大きく変えてしまいました。
いや、今後もっと変わるでしょう。
これからの大きく変った時代を生き抜くためには、固定観念を捨てるべきです。
「いままでこうだったから」という発想を見直すべきです。
新しい時代には新しい発想を、変化した世界には進化したシステムを。
新型コロナウイルスによって、経済はもとより生活そのものが大きく変化させられた世界で生命の安全と幸福な生活を生み出すには、小手先の改善では間に合いません。
抜本的な大改革が必要なのです。
最後までお読みいただき、ありがとうござりんした!