『「放射線育種米について農水省に問い合わせました」という情報について論じる【前編】 ~農水省の回答は不誠実・論理矛盾・消費者無視。全国民に対して真摯に説明をせよ!~』

はじめに

前回の「放射線育種米」の話の続きです。
すでに視聴された方も多いでしょうが、『農業国防研究所』の方が「放射線育種米」について農水省に問い合わせをした話が動画となって上がっています。
なので、その動画を踏まえて、さらに分析をしたいと思います。
動画の中で農業国防研究所の方が語っているなかに“重要な論点”が複数あるので、それについてご意見番の私的見解を勝手に述べます。
(農業国防研究所への批判ではありません)
さらにコメント欄に寄せられた意見が珠玉の情報と思われるので、それについては【後編】で取り上げて語ります。
ただし、アチキは農業には詳しくありません。
むしろ素人(しろうと)です。
だから、ズレた発想もあるかもしれませんが、消費者の「食の安全を守る」「消費者が自由に食料を選択できることを是とする」という立場で語ります。

まったく関係ない話ですが、右側の帽子をかぶった方がウルフルズのトータス松本さんの若い頃にそっくりなのに驚きました。

今回の情報源は、YouTubeチャンネル農業国防研究所』の「放射線米について農水省に問い合わせました」です。
最後にリンクを貼っておきますので、ぜひご視聴ください。

というか、この記事を書き始めた段階ですでに5.4万回視聴されているので、この動画(元情報の動画含む)を知らずして放射線育種米を語るなかれ、となりつつあります。

「放射線育種米」の安全についての農水省の答えとは?

《放射線育種米の安全性を農水省に問い合わせした》

農業国防研究所から引用

農水省に確認をしました。
穀物課のすがしまさんという方にお尋ねをしました。
害はない(稲に放射線を当てることによって人体への影響があるかどうかという意味)」と、おっしゃってました。
本当かどうか僕はよくわかりません。
でも、「怖いな」と思ってます。正直。

穀物課のすがしまさんによると、「ちょっと語弊があるんじゃないですか」とおっしゃってました。
「人体への影響はまったくありません」と。
(放射線育種米の危険性を訴えた元情報の農家さんに対して)

〈放射線育種米は人体に害はない(?)〉

農水省穀物課のすがしまさんという方の回答は以下のものです。
(動画のなかで紹介された発言なので、本当はもっと話をしている可能性があると思われます)
しかし、以下の発言を国民は忘れずに記憶しておくべきです!

「害はない」
「人体への影響はまったくありません」
「ちょっと語弊があるんじゃないですか」

はじめに言っておくことは、「放射線育種米」について農水省に確認した農業国防研究所の石原さんの行動力に敬意を払うことです。
立派です。

しかし、ご意見番は言います。
「害がある」あるいは「害がある可能性が考えられる」と分かっていても、官僚がそのことを電話の問い合わせで絶対に言うはずがありません!
官僚組織とは上の命令(指示)には逆らえない集団であり、逆らえば出世は諦めなければならない悪習で成り立っています。
また、組織の風土と違う正義感を発揮しようものならば、必ずと言っていいくらい排除されます。
だから、問い合わせでは本当のこと(真相)はつかめません。
ただし、放射線育種米に関する担当省庁の言葉を引き出したことは「言質(げんち)」をとったことと同じなので意味はあると思います。

少し話はそれます。
「真偽」を確かめることは混沌としたこの世では大変難しいことです。
しかし、そのための方法で大切なことがいくつかあります。
その一つが、「点で見ない(考えない)」ということです。
ものごと(情報)は点(一点)の情報でしか見ないと判断を間違えることがあります。
ものごと(情報)は、「点を集めて線となし、線を集めて面となし、面を集めて立体とする」という作業をすることで“真偽”が見極められます。

ですから、農水省穀物課のすがしまさん「害はない」「人体への影響はまったくありません」
と言ったからといって、それで終わり(鵜呑み)にして思考停止してはいけないのです。

《カドミウムを吸った米による実際の被害を農水省は把握しているのか?》

農業国防研究所の石原さんが農水省の穀物課の担当者(すがしまさん)にカドミウムによるイタイイタイ病などの被害が出ているのかを質問したと言います。
その回答が以下の内容です。

農業国防研究所から引用

「いまこのご時世でカドミウムによる病気、障害って出てるんですか?」
って問い合わせたんですけど、書類が持ち合わせてないからお答えできない

(「書類」の部分は、本来「書類」が正しい表現と思われますが、動画の発言のままの言葉にしてあります)

〈放射線育種米を開発した理由であるカドミウム被害の書類を持ち合わせていない?〉

ここが最重要なところです。
農業国防研究所の石原さんが確信に迫る質問をしました。

石原さん:「いまこのご時世でカドミウムによる病気、障害って出てるんですか?」
穀物課の官僚:「書類を持ち合わせてないからお答えできない」

嫌らしい回答ですね!
「書類がない」ではなく「書類を持ち合わせていない」と答えているからです。
しかし、これは実質的に放射線育種米を開発している農研機構を所管においている最終的責任を負う農水省から「カドミウムを吸収した米による被害の証拠(データ)がない」と言っていることと同義の意味となります。
それを「書類を持ち合わせていない」と言うのは“言語表現の錯覚の魔術”であって、官僚答弁のセオリー通りなのです。
「書類がない」といってしまうと、それは「カドミウムを吸収した米による被害のデータがない=証拠がない」と回答(公式に)してしまうことになるので、「持ち合わせていない」と詭弁を吐いたのです。
(だったら、書類を取って来い。または調べて後日回答しろ)

いいですか、もう一度いいますよ。
農水省穀物課の方の回答は「詭弁」以外のなにものでもありません。
こういう手法を何というか?
「ごまかし」と言うんです。

主権者である国民、それも農業に携わっている人(石原さん)から「放射線育種米の問い合わせ」がきたにもかかわらず、危険性については「害がない」「語弊がある」などとはっきりと答弁しているにもかかわらず、カドミウムの被害(米の)に関しては「無回答」なのです。

国民は知るべきです、「官僚が無回答をする理由」を!

放射線育種米を開発普及させている最終責任機関である農水省が、放射線育種米を開発普及させる原因(理由)となった「カドミウムによる被害」を証明・説明できないということが全てを物語っています。

念のために言っておきます。
「いまは書類が手元に無かった」
「書類を扱っている部署が違う」
などという答弁は国民を蔑ろにすることでしかありません。
放射線育種米を食するであろう消費者(国民)からの問い合わせに「書類を持ち合わせていない」という理由で「放射線育種米を開発普及する理由」について説明・回答・データの提示ができないことは官僚として“無能の極み”であり、“詭弁の極み”です!

この文章を農水省の職員が読んでいたならばよく聞きなさい。
あなたがたは消費者=国民の収める税金で生活しているのです。
あなたがたの給料の出どこは国民が汗水たらして働いて得て収めた税金です。
つまり、雇用関係で言えば国民が雇い主という関係です。
それを片方は「断言して回答」しながら、都合の悪い点には「無回答」とは、無礼極まります。
エリート意識とは「真に国民に対する奉仕の心」に通じてこそ意味があります。
「自分偉し(官僚は国民より偉い)」という発想は“傲慢”です!
放射線育種米の正当性を証明したいならば、証拠のデータを出しなさい!

放射線育種米を開発普及する理由である「カドミウムの被害のデータ(証拠)」を提示しなかったというこの事実を国民は重く受け止めるべきです!

なお、質問者がアチキであったならば、「そんな詭弁は聞きたくない。書類を取ってきて説明してくれ。折り返しの電話でもいい」または「カドミウムによる被害の証拠はあるのか?」と追求しますね!
余談でした。

《放射線育種米を開発普及させる理由》

農業国防研究所から引用

なぜ放射線をかけるのかというと、稲がカドミウムという成分を吸わないように放射線育をかける。
では、カドミウムって言うのは何なのか?
これは人体に影響がある物質ですと。
というところで、お話を聞きました。

〈偽の大義をかかげて騙す手法〉

「カドミウムは人体に影響がある物質です」
これについては【後編】で別の話題がありますので、また語ります。

農水省の論理は言ってしまえば「進化論」です。
進化論とは人類が猿から進化してきた、という「仮説」ですが、実際は猿から人類へ進化してきた途中の原人(?)の存在が物的証拠(骨等)として見つかっていません。
つまり、途中の証拠がないので進化論とは仮説にしか過ぎないということです。

放射線育種米を開発普及している理由もこれを構造は同じです。
・日本には鉱山が多い
・鉱山からカドミウムが出ている
・稲がカドミウムを吸収してしまう
・カドミウムは人体に影響がある
しかし、全国的な事例として、カドミウムを吸収した米によるイタイイタイ病発症の報告やその他の健康被害の証拠がありません。
つまり、論理的には科学的立証されたものではないのです。

「放射線育種米」については、ご意見番も最終判断はいまだしていませんが、現時点で言うとするならば危険性がある、と思っていますし、そもそも騙しの手法が見られるので、新型コロナウイルスワクチンと同じで「インチキの可能性が高い(放射線育種米を開発する理由が)」と判断しています。

《商品表示(放射線育種米という記載)をするのか?》

農業国防研究所から引用

「放射線育種米と花粉症抑止米、これ、ちゃんと記載するんですか?」
そこをお尋ねしたんですけど、
「これは県が商標登録して、県がすることでもあるので、そういうことはまだわかりません

以下の発言は右側の方の発言です。

「この問題は注視していかなければならいですね。」
「普通のお米じゃダメなんですかね?
いままでどおりですよ。
撲、素朴な疑問なんですけど、これを作る必要があるのかなって思うんですよね。」

写真は放射線育種米ではありません。

〈官僚の逃げの一手(詭弁)〉

放射線育種米及び花粉症予防米に関して、商品表示に記載するかどうか?
これは消費者によって重大な問題です。
なのに、農水省の回答は、
「これは県が商標登録して、県がすることでもあるので、そういうことはまだわかりません」
こういう答弁は官僚の官僚たるゆえんである「逃げの言論術」なのです。
「農水省としてはこう考えています」と、なぜ言えないのか?
官僚の悪い癖として「責任を取らない方法に頭を使う」のです。
「県が」と逃げ口上を言っているが、最終的な責任は国の機関である農水省であることは明らかです。
官僚や政治家はいかに責任逃れするかに労力を使います。
国民を蔑ろにするにもいい加減にしろ、と言っておきます。
日本国の主権者は憲法上「国民(消費者)」です。
官僚と政治家は国民に使える奉仕者です。
しかし、彼らは逆に思っているから始末に負えない!

市場に「放射線育種米」が出回ったときに、商品表示として「放射線育種米」であるかどうかの表示をしないとするならば、それは重大な背信行為でしかありません。
人間ならば死ぬであろう放射線を浴びせた米を食するかどうかの“選択肢”を消費者(国民)に“与えない”ということだからです。
知らせるべきです。
商品表示に記載するべきです。
単なる記載ではないのです。
問題は「国民に選択権を持たせるか否か」という問題なのです。
商品表示に記載しないならば、知らずに放射線育種米を口にしてしまうかもしれません。
たとえ健康被害が発生しなくても、子どもに放射線育種米を食べさせたくない、安全が不安だから食べたくない、という国民が食してしまう可能性が大なのです。

こうしたことは民主主義ではありません。
国民には知らせず、選択肢を与えない、これは全体主義的な社会なのです。
マクロ的に見れば放射線育種米であることを商品表示に記載しないことは、全体主義に流れる社会を生み出す一員を形成させてしまうのです。
そのことを消費者である国民は知るべきです。

《悪(ワル)の手口とは?》

悪いこと(詐欺や犯罪、いじめなど)をする者たちには、ある共通する特徴があります。
それがなにかというと、「密かに行う」または「本当の狙い(理由)を隠して(又は別の理由にすり替えて)行う」というものです。

放射線育種米を開発普及させている理由である「カドミウムによる被害の証明」をせず、なおかつ放射線育種米であることの商品表示もせずに、放射線育種米が市場に出回ったならば、それは「悪(ワル)の手口」だ、ということです。

《行政の習性とは?》

もう一つ、語っておきたことがあります。
それは「行政というものの習性(傾向性)」です。
すべてとは言いませんが、およそ行政のやること、特に悪いことに関してはある行政(官僚)の習性が多くの場合働いています。
それが何かというと、「悲劇又は被害が起きてから対策する(動く)」というものです。
官僚は余計な仕事はしません。
可能ならば、昨日と同じ業務で固定給をもらいたい人たちです。

もう一度言います。
すべてではありませんが、多くの場合で「悲劇又は被害が起きてから対策する傾向性」を持っているのが行政(官僚)というものです(被害が出ることに関して)。
つまり、問題が発生してから対処・対策に動くというものです。
なのに、消費者が米によって被害が出た(イタイイタイ病など?)と声を発していない段階で、行政が動いてそれを取り除こうとすること自体が行政の傾向性とはズレています。
(イタイイタイ病は全国的に又は広範囲で起こっているものではありません)
なぜ、国民が訴えていない被害、いまだ発生報告が出ていない被害を先んじて取り除こうとしているのでしょうか?
ここに国民は疑問を持たねばなりません。

《放射線育種米の情報を緊急に発信した理由とは?》

重大な問題とは何か?
なぜ、農家さんたちが「緊急」と題してまで、「放射線育種米の危険性」を動画配信したのか? という点がとても重要です。

元情報の農家さんたちの放射線育種米による危険性を訴える理由は、

1.食の安全が破壊される
2.食べた人に健康被害(遺伝子の異常、放射線の蓄積)がでる可能性がある(すぐにではなく将来にわたってという視点も含まれる)
3.既存の米農家が破綻する

(3はアチキが感じたものです)

重要なことなので言います。
「健康被害が必ずでる」ではなくても、「健康被害がでる可能性がある」または「健康被害がでるかでないか科学的な立証がされていない」ならば、消費者として警戒、拒絶することは当然の自衛策だ、と言っておきます。

『【後編】行政主導の放射線育種米の開発普及は、既存の品種を育てている米農家を廃業に追い込みかねない!』につづく

リンク先

『農業国防研究所』
「放射線米について農水省に問い合わせました」 (YouTube)

もがな『竹中松成』
『放射線育種米』コシヒカリ環1号 あきたこまちR (YouTube)
(元情報は豊受自然農米班)

最後までお読みいただき、ありがとうござりんした!


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