『ウガンダで一番醜い男の生き方にあっぱれ!』

【ウガンダで一番醜い男】

アチキは毎週「あいのり」を観ているでありんす。
(「あいのり」はラブワゴンというピンク色のワゴン車に男女7人くらいが乗り込んで旅をしながら、真実の愛を求める恋愛旅番組です)
(今回のセバビさんが登場したのは2/23深夜の放送分です)

そこで、びっくりたまげた人がいたので、今回はその人のことを取り上げるでありんす。

その人は、「ウガンダで一番醜い男」と呼ばれているセバビさん(54歳)です。
本名ゴドフレイ・バグマさん。
ウガンダ・ルウェンゴ地域キャザンガ出身。
18歳年下の奥さんと8人の子供がいます。

ウガンダという国は障害者の多い国で、人口の16%が障害者なのです。
ウガンダでは、1980年代から約20年間内戦が続きました。
その内戦の影響による衛生環境の悪化で、手足が変形してしまうポリオ(急性灰白髄炎)などの病気を患った障害者が多くいるのです。

セバビさんも原因のわからない世にも稀な病気で頭部の骨格が異様に大きくなってしまったのです。
セバビさんに会った(見た)あいのりメンバーは言葉を失います。
(こら~、あいのりメンバー、なんかコメントしろ~、失礼だろうが~!)
でも、正直アチキもびっくりしたでありんす。

あいのりメンバーは「何か質問はある?」と訊かれましたが、みんな何を質問していいかわからずじまい。
その様子を見たセバビさんが逆に気を利かせます。
「一緒にご飯を食べながらお話しませんか?」と。
(セバビさんに気を使わせてんじゃね~よ!)

あいのりメンバーが訪れると奥さんのケイトさんが出迎えます。
ケイトさんは夫のセバビさんをこう形容します。
「彼はすごく礼儀正しい男性で、本当に人柄がいいのよ」
「仕事に対しても一生懸命だし、彼の内面がすごく好きなの」
また、子供たちもこう言います。
「お父さんの外見を悪く言う人もいるけど、たった一人の大好きなお父さん。だからまったく気にしないよ」
(アチキは泣けました!)

さらにセバビさんは、あいのりメンバーにこう伝えます。
「障害を持っていても負けずに強く生きることが大事なんです」と。
「神様が僕を作ってくれたんだから僕はこの顔を武器にしようって、すべてをポジティブに考えたから僕はいまここにいるんだよ」
(台詞はあいのりの放送のままです)

セバビさんの8人の子供のうち2人は前妻の子。
前妻との結婚生活は7年間で、前妻の不倫により終止符が打たれたのです。
その前妻はセバビさんの資産目当てで結婚したのではないかと噂されています。
(ひで~話だ)

その後、親戚の紹介で18歳年下のケイトさんと出会い、恋仲となり、子供を授かる。
しかし、子供を身籠ったケイトさんが迷いを感じて、妊娠6ヶ月の時に破局
だが、2ヶ月後にケイトさんは戻って来た
そのケイトさんにセバビさんは、「僕も望んでこんな外見に生れたわけではないんだ。でも、もしも僕がお荷物になるようなら君は自由に暮らしていい」と告げて結婚を急ぐことはなかったという。
(かっ~、泣かせるじゃね~か!)
その後二人は次々に子供を授かり、いまは幸せにくらしている。

セバビさんは以前、靴の修理屋として働いていたが、「醜い顔コンテスト(2003年)」優勝して以来、自身のユニークな外見を活かして人気コメディアンチーム「アマルーラ・ファミリー」に参入してステージで活躍している。
このコメディアンチームは障害を持った人たちが組んでいるチームです。
また、歌手としてもデビューしている。
セバビさん本人は「ステージに立つのはどうしても苦手だ」と話している。

ちなみに、「ウガンダで一番醜い男」というのは本人が使っているキャッチフレーズなのです。

【障害者と健常者の関係】

セバビさんに招待されて、あいのりメンバーはステージを観に行きます。
ステージ終了後にセバビさんに感想を聞かれたメンバーは感動したと口にします。
ですが、セバビさんは「感動されるのがすごく嫌なんです」と応えました。

「なんで?」「なんでだろう・・・」
あいのりメンバーは困惑します。
「感動した」のどこがいけないんだろう。
「失礼なことは言っていないはず」
「感動したから正直に感動したといっただけなのに」
きっとそう心の中で思ったのでしょう。

困惑の表情を見せるあいのりメンバーに対してセバビさんは言葉を発します。
「障害者は普通のことをしているだけなのに、それに対して健常者が勝手に感動する。障害者を見下していますよね?」

セバビさんはさらにこうあいのりメンバーに話します。
「これを感動ポルノというんです」と。
“感動ポルノ”とは、オーストラリア出身の障害を持つステラ・ヤングさん(女性)が作った造語です。
ステラさんはこう言いました。
「障害者は人として扱ってもらえません。感動を与えるための存在です。私はこれを感動ポルノと名付けました」
「私たちの身体と病名よりも、私たちの生きる社会の方がより大きな障害になっているんです」
(ステラ・ヤングさんは2014年に他界しています。享年32歳)

セバビさんがあいのりメンバーに言った言葉が障害者と健常者との人間関係を如実に表現していると思います。

健常者は、身体に障害がある障害者を“可哀相な人”と捉えているのです。
しかし、障害者の人は、“すこしだけ健常者と違うところがあるだけ”と思っているのです。

健常者は意識するかどうかに関わらず、知らず知らずのうちに“普通の人ではない”という見下した価値観を心のどこかで持ってしまっているのです。
つまり、慈悲や慰めを与える対象者として障害者の人を見てしまっているのです。
それは悪気があるかないかに関わらずにです。

【セバビさんの生き方は素晴らしい!】

アチキは、セバビさんのことを知るうちにセバビさんに対して尊敬の念を持つようになったでありんす。

アチキがセバビさんは偉いな~と思うところは、大家族を養うために自分の醜い顔を武器にして苦手なステージに立ち、歌ったり踊ったりしてお金を稼いでることでありんす。
つまり、苦手なことでも家族のためなら働くことができる
自分の醜い顔を武器にしてでも、家族のために生きている
ということがアチキはとても素晴らしいと思ったでありんす。

ケイトさんの考え方、人間性も素晴らしいと思ったでありんす。
ケイトさんはセバビさんの心に惚れているんです。
セバビさんの外見ではなく心を見ているのです。
礼儀正しさ、人柄、仕事熱心、気遣いが出来る優しさ、家族への愛情。

いまの日本はどうでしょう。
ウガンダという国よりはるかに恵まれた環境にあることは間違いありません。
その日本で外見を気にせずに内面だけで恋愛感情を持ち、結婚することが出来る人がどれだけいるでしょうか?
マッチングアプリで結婚相手を探す時代となりましたが、そこには相手に求める条件があります。
学歴・収入・身長・外見・・・、いずれも高望み。
これらはすべてその人の外側にしか過ぎません。
その人間の本質ではありません。
人間の本質とはなんでしょう?
それはやはり「心」でしょう。
心の発露として現れる「優しさ」「真面目さ」「誠実さ」「愛情深さ」などの人柄こそがその人を形容するものであると思います。

また、子供たちも素晴らしい!
セバビさんの外見を見下したり、失望したりせずに、「世界でたった一人のお父さんだから」という人生の真実をしっかりとらえていることがとても素晴らしいと思います。
そうです、どんな父親でもどんな母親でも、その人にとって親(父と母)はこの世でたったひとりしかいないのです。
そのたった一人の親を愛せないということは、とても不幸なことで人間として間違っていると思うのでありんす。

そして、アチキがセバビさんの生き方で一番すごいと思ったのが、醜い顔を武器にしたことです。
普通は整形してまともな顔にしなければ、世間を歩くことは出来ないと考えるでしょう。
人間なら誰しも劣等感を持つ身体的な部分があります。
でも、セバビさんはそれを気にしないどころか、逆に武器とした。
これは半ちく(中途半端という意味)なことでは出来ません。
信念を持っているとも言えます。
アチキがセバビさんだったら、毎日泣きながらひっそりと暮らしていたかもしれません。
セバビさんは普通の人なら死んでしまいたいと思うことをプラスに変えて力強く生きているのです。
アチキの100万倍立派な人でありんす。
(別にアチキと比べる必要はないって? その通り!)

【障害とは身体のことだけなのか?】

アチキは思います。
障害とは身体のことだけなのか? と。

人間の本質が心であり、人間が一番大切にするものが心であるならば、「心の障害」もあるのではないかと思うのです。

心の障害とは?
「嘘を繰り返す心」
「エゴイズムで自分の利益だけを優先する心」
「すぐに怠けてしまう心」
「万引きをやめられない心」
「薬物をやめられない心」
「浮気を繰り返す心」
「恩ある人を平気で裏切る心」
「不幸を他人のせいにばかりする心」
「他人を恨み、憎んでばかりいる心」
こうした心の状態は障害だと思います。

身体の障害は、言ってしまえば身体能力の差(違い)にしか過ぎないともいえます。
人間はだれしも持って生まれた運動神経や容姿、音楽に関する才能(耳や声帯など)などに違いがあります。
足の速い人もいれば、遅い人もいます。
力持ちの人もいれば非力な人もいます。
身体に関する障害は、そういった身体能力に違いがあるだけだとも言えます。
ですが、健常者は大多数の人と違っているというだけで、障害者を劣った人間として捉えてしまっているのだと思います。

ですが、本当に人間が考えなければならなのは、大事にしなければならないのは、「心の障害」ではないでしょうか?

心の障害は生き方を過つことになります。
心の障害は人間性を低下させます。
心の障害は人生を不幸にします。

外見の障害よりも心の障害のほうが何倍も問題があると思えます。
そして、社会全体、世の中にはステラ・ヤングさんが主張したように、社会にはびこる人間を不幸にする障害がたくさんあるのです。

人の生き方で大事なことをセバビさんから学ぶことが出来ました。
セバビさんに感謝いたします!

【ご意見番が世間にもの申す!】

「身体の障害は単なる身体能力の差にしか過ぎない。それよりも問題なのは心の障害だ。心の障害こそ人間の尊厳にかかわる重要なことなのだ」

「醜い顔を卑下することなく、逆に武器としたセバビさんにあっぱれ!」

お読みいただき、うれしうござんす!


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