『空手五輪代表植草歩選手のパワハラ騒動に、もの申す!【前編】 ~「植草選手に魔がさした?」、植草選手のパワハラ騒動の真相に迫る!~』

空手五輪代表の植草歩選手がパワハラを訴えた!

《パワハラ騒動の事の起こり》

空手の組手女子61キロ超級で東京五輪代表に確定している植草歩選手が、全日本空手連盟(全空連)の強化幹部からパワハラ行為を受けたとして全空連に報告(訴え)した。
植草選手が訴えている相手は、選手強化委員長の香川政夫師範

植草選手は、自身のブログ(3月28日)で昨秋から香川氏より「自尊心を傷つけられたり怒鳴られたりすることが増えた」と主張していた。

さらに問題はパワハラだけでなく、香川氏が竹刀を使った練習で植草選手の目を突き負傷させたことが大問題になっている。
それについて植草選手側は、「傷害容疑」で刑事告訴を検討する方針を示した(当時)。

《パワハラ及び傷害(被害)の内容》

植草選手のブログによると、昨年12月20日頃から竹刀を用いた稽古を行うようになったという。
植草選手は、「この稽古は、(香川氏)師範が、選手に対して竹刀を突きや蹴りに見立て、振り回したり、突いたりする一方で、選手はこれをかわしながら、蹴りや突きで反撃させる練習です」と説明している。

事件(?)は2021年1月27日に起こった。
練習中に植草選手が香川師範の竹刀で顔面を打たれ「左眼球打撲」の負傷を負った
このときの様子を植草選手がブログで語っている。

「師範が、私の顔面をめがけて竹刀の先端で突き、これが私の左眼、そしてまさにプレートが入っていた箇所を直撃したのです」

「私は、あまりの激痛に、その場で眼を押さえて動けなくなりました」

植草選手は、2015年に「左眼内壁骨折」で手術を受けていて、「左眼付近には現在でもプレートが入っている」状態だった。

この植草選手の訴えを全空連はどう受け止めたのか?
植草選手が主張するように「日本代表合宿で度々、暴言を吐かれ、竹刀で負傷させられた」のなら、たしかに問題だ。

3月31日に行われた倫理委員会では、香川師範による「竹刀を使った練習で植草選手が目を負傷した」と認定した
また、全空連(倫理委員会)は、「竹刀を用いた練習は大変危険で、どの練習においても全く認められるものではない」と声明を出した。

《香川氏の弁明》

植草選手の訴えは、「香川師範の暴力的行為によって植草選手が練習中に負傷した」と聞こえる。(というよりもそうとしか聞こえない)

これに対して香川氏は、練習に竹刀を使用した事実とその危険性を認めた(後に)。
だが、その理由については「稽古の一環」だと主張している。
つまり、故意に竹刀を植草選手の目に当てようとしたものではない、と主張していることになる。

ここで重要なことは、故意なのか(意図的に目を狙ったのか)、過失なのか(たまたま当たってしまったのか)、という点だ。
(竹刀を練習に使用した、という論点は別に論じる)

《香川氏の処分は?》

香川氏は選手強化委員長を辞職する意向を示していたが、全空連はそれを受け付けず、香川氏の責任を重く置け止め、「解任の処分」をくだした。
全空連は香川氏が練習で竹刀を用いたことによって植草選手が目を負傷したことを事実と認めたが、その行為は「身体的暴力」には直接該当しないとして「不適当な行為」と結論づけた。

なお、植草選手が訴えていた「パワハラ」については、「調査には及ばない」としてパワハラの認定はしなかった

(情報は、「朝日新聞」「日刊スポーツ」「東京スポーツ」)

植草選手、傷害容疑で刑事告訴の方針を撤回!

植草選手は、当初、香川氏からのパワハラ被害を訴え、左眼の負傷に関して刑事告訴をする方針だった
だが、植草選手側は香川氏を「傷害容疑で刑事告訴する方針」を撤回したことを4月1日に示した。(代理人の境田正樹弁護士)

これは全空連の倫理委員会が「香川氏の竹刀を用いた練習は大変危険で、全く認められるものではない」と認定したことを受けて、植草選手側が方針を転換した、と報じられた。

だが、はたしてそうだろうか?
ご意見番はこの「刑事告訴撤回」にこそ、この“騒動のカギ”があると思っている。

(情報は、「産経新聞」)

師弟関係にある植草選手と香川氏にヒビが入った理由は?

《師弟関係にヒビが入った理由とは?》

香川氏は帝京大学の空手道部の師範も務めていて、帝京大学出身の植草選手は10代の頃から香川氏の指導を受けてきた師弟の関係。
事実、植草選手は最近まで帝京大学の道場を練習拠点のひとつとしていた。
それがどうしてこうなってしまったのか?

〈植草選手の主張は?〉

「ある時から、師範の思い描く道と私が求めていく道が変わっていき、衝突が多くなりました」

「その前提として、選手と指導者がお互いを尊重しあえる風通しのいい環境がスポーツには必要だと思います」

「今回の結果がその一歩となることを強く望んでいます」

〈香川氏の主張は?〉

「十数年、彼女と一緒に稽古をして汗をかいて、また五輪を目指して稽古してきた師弟関係」

「信頼関係が崩れたのが一番」

「今、稽古に稽古を重ねて、死に物狂いでやらないと金メダルを取れないだろう、と。その中で、練習態度という部分が私から見て、どうもちょっと心ここにあらずで、何を言っても上の空の感じで」

「練習に遅れてくる。なんで遅れてきたんだって言ったら、パンを食べていたとか。学生には見せられないような態度があたったので、そういうことから見直さなければ大学院で勉強する価値がないだろうと、そこは見直して、それから大学も視野にいれてやっていこうということで、年明けて竹刀の練習になった」

「私も言い過ぎた部分があった。私も細心の注意を払って彼女に寄り添ってあげられなかったのが悔やんで仕方がない」

「彼女はこれから五輪に向け、ぜひ金メダルを取って、心身ともに立派な選手になってもらいたい」

《植草選手のプライベートに問題あり?》

香川氏が植草選手のプライベートを叱責していたことは事実のようである。
それは両者の身近にいたコーチが証言している。
(「コーチ」とは、帝京大学空手部のコーチで植草選手の兄弟子に当たる人物)

コーチによれば、植草選手がネット上に投稿した「セクシー動画」が問題となったようだ。
植草選手は、2018年に大手芸能事務所のホリプロに入社してからメディアに登場する機会が増え、YouTubeやSNS上で動画を公開し始めた。
それを香川氏は「空手界を背負って立つ身なのだから、恥ずかしいことはするなよ」と釘を刺していた。

しかし、師範の苦言を“暖簾に腕押し”とばかりに、いつの間にか空手着で登場していた植草選手はいなくなり、太ももを露わにした格好でストレッチをするようになった。
他にもホットパンツ姿で開脚したり、男性に素足を抱きかかえられながら腹筋などの動画を公開していた。
これに対して香川氏は、植草選手を呼び出して「空手を世の中に広めたいというから許してきたのに、何をやってるんだ!」と叱りつけたという。

植草選手の動画を叱責した香川氏の理由は、「露出の部分が非常に多い」というもの。

《植草選手に世間から非難の声があがる?》

なお、世間ではパワハラと傷害を訴えている植草選手に対して非難の声も上がっているという。
通常、パワハラや傷害などの案件では、被害者に一方的に同情が寄せられることがほとんどである。
(ただ、そこに大きな問題があるとご意見番は思っているが・・・)

なのに、どうして被害を訴えている側の植草選手に非難の声があがるのか?

(情報は、「デイリー新潮」「日刊スポーツ」)

現場にいたコーチの証言で騒動は覆った!

《傷害事件の真相》

植草選手が目を負傷した竹刀を用いた練習を目撃したコーチがそのときの様子などを証言した内容が4月初旬に世に出た。
左眼負傷の現場を目撃したコーチによれば、

「“私の怪我や治療手当のケアの言葉はありませんでした”との記述(植草選手のブログの)には、大きな開きがある」。

この騒動で最重要な証言をコーチが告白している。
少し長いが引用する。

「あの時、香川師範が竹刀を上から振り下ろしたところ、植草はボクシングのダッキングのように前屈みになって避けようとしました。その後、師範の懐に入ろうとして竹刀に突っ込む格好になってしまったのです。植草は“イタッ”と言ってうずくまりました。師範は“すまん”と言いながら心配そうに植草の顔を覗き込んでいた。すぐに僕を呼び寄せて“ちょっと植草を見たってくれ”と。僕が駆けつけて“まぶたが赤いけど目に当たった?”と尋ねたら、“大丈夫です。目には当たってません”と答えていました

また、コーチは植草選手のブログを読み、その真実性に疑いがあると述べている。

「私も植草のブログに目を通しましたが、正確さを欠く内容だと思います。香川師範が練習で“顔面をめがけて竹刀の先端で突く”ことはありませんでした

この証言が真実なら、ここに騒動のカギがある。

負傷後、炊事場で目を洗うように促された植草選手が道場に戻ると、香川氏は「すまなかった。大丈夫か?」と改めて声を掛けた。
それでも植草選手は以前に眼底骨折をしているので病院に行きたいとはなし、翌日に病院で診察を受けた。

しかし、その結果は、「特に異常はなかった」との報告があり、3月30日から練習に復帰したという???
おかしくないですか??

《眼球打撲した3日後に練習に復帰》

週刊新潮の取材が本当だったらという前提でこの項は話をするが、27日に竹刀で目をつかれて翌日に病院に行き、「眼球打撲」と診断されたはずの植草選手は、なんとその翌々日(30日)には練習に復帰していた。

週刊新潮によれば「カメラに向かって笑顔を見せ、香川氏が選手の顔面を突いたかのような報道とは、違った印象の練習だということがわかる」となっている。

ただし、これは27日に負傷騒ぎがあったのだから、それまでとは違っていても当たり前ということも言える。

《香川氏を擁護する全空連》

全空連関係者の様子はというと、「香川氏擁護」が多いという。
全空連関係者の見立てでは、植草選手側は当初から竹刀の練習をそれほど問題視しておらず、それよりも連盟内の悪しき体質の象徴として香川氏の指導・言動に疑問を抱いていた。

植草選手を取り巻く一部の関係者が「竹刀」「パワハラ」というキーワードを持ちだし、騒動が必要以上に大きくなるようにしたとみている。
「単なる植草選手のワガママで、香川氏ははめられた」との声もある。

《竹刀を練習で使用した理由》

植草選手も自身のブログで語っていたが、ここはコーチの主張を見てみよう。

引用

「竹刀を用いた練習は、香川師範が独自に開発したものでした、外国人選手はリーチが長いので、体格で劣る日本人選手が間合いを詰めて攻撃するのが難しい。そこで、師範は竹刀を使って、選手に組手での距離を体感させようとしました。自分よりも身長の高い相手が繰り出す、上からの突きを想定して剣道の“面”のように竹刀を振り下ろす。また、蹴りに見立てて、同じく剣道の“胴”の要領で竹刀を横に振る。選手は竹刀を腕で受け流したり、身をかわして攻撃に転じるわけです。植草は、師範が竹刀の先端で選手に“突き”を放ったと主張していますが、そのような練習は一切していません

「師範はあくまでも間合いを意識させるために竹刀を使っていたのです。この練習を始める際、師範は選手たちに意図を説明していますし、当然ながら、竹刀で選手を折檻するようなこともありませんでした」

簡単にいうと、「対外国人選手用の練習方法」だったということ。

《竹刀を使用した別の理由》

全空連関係者は、香川氏が選手の指導に竹刀を用いた別の理由をあげている。
それは「セクハラ防止」の配慮だという。

空手の競技には“形”と“組手”があり、“形”の練習をする時に、指導者が女子選手の腕や脇腹に直接触れてしまうことがあり、過去にセクハラの問題が起きたことがあるという。
そのため、香川氏は女子選手に脇を締めるように指導する場合も、身体的な接触を避け、竹刀で注意すべき箇所を示しながら教えていた、という。

だけど、植草選手は「組手」の選手ですよ。

《植草選手のプライベートの問題が浮上?》

植草選手と香川師範の関係にヒビが入った理由として、植草選手が大学院進学を希望したが、香川氏に反対されたこと、香川氏から植草選手のプライベートで叱責されたことを、コーチが述べている。

植草選手はブログで以下のように語っている。

「昨年9月頃から、師範から、練習環境のこと、大学院進学のこと、その他プライベートや自活の為の仕事のことなどで自立心・自尊心を傷つけられたり、大声で怒鳴られたりすることが多くなりました」

(情報は、「デイリー新潮」)

【後編】につづく。

最後までお読みいただき、ありがとうござりんした!


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