『道路交通法の速度制限は改正するべき! ~時代に合わなくなった法律を改正する提言!~』

自動車やバイクを運転している方、道路を走っていて疑問に思うことはありませんか?

【道路交通法の速度制限は無意味?】

《制限速度は守られているのか?》

アチキは思うでありんす。

道路交通法の速度制限は「事実上無意味である」と。

道路には、国道、県道、市道などがあり、道路の幅に差があります。
そして、その道路事情によって速度制限に違いがあります。

一般的によく目にする速度制限標識は「制限40キロ」「制限50キロ」ではないでしょうか?
みなさん、「制限速度40キロ」の道路を40キロ以下で走っていますか?
また、「制限速度50キロ」の道路を50キロ以下で走っていますか?

「はい!」
と答えられる人は稀でしょう。
だって、通常走行のパトカーですら、+5キロ~+10キロくらいの速度で走ってますから。

教習所では、制限速度40キロの道路を40キロ以上で走ると「速度を落とせ」と言われ、35~39キロで走ると、今度は「遅いからもうちょっと飛ばして」と言われるそうです。
いったい、どっちなんだ?!
と言いたくなりますね!

「50キロ制限の道路は50キロ以下の安全な速度で走るもの」
確かに安全は絶対的に大切です。
ですが、99.999・・・%の人たちは守っていない。
それが現実ではないでしょうか?

《速度制限が設けられている理由は?》

そもそも速度制限が設けられている理由は誰でも知っていることですね。
そう、「事故を防止するため」ですね。

事故を防ぐために安全な速度で走るということは「人間の側」「ドライバーの観点」からみると、とても重要な観点です。
運転に不馴れな初心者ドライバー、高齢ドライバー、障害を持っているドライバー、運転に自信がないドライバー、その日体調の悪いドライバー、などが制限速度より遅い速度で走ることで安全運転をすることは許されるべきであり、良いことだと思います。

ですが、実際に50キロ制限の道路を速度35キロで走行する車が自分の目の前にあったらどうでしょうか?
イライラしたり、文句を言ったりしませんか?
ひどい人だと「あおり運転」をするのではないでしょうか?
道路交通法が改正されて「危険運転」の法律が施行されてもなお、実際は「あおり運転」をするドライバーが後を絶ちません。

要するに何が言いたいのかというと、「法令が現実の交通事情にそぐわない」ということです。

【役立つ道路交通法の知識】

《速度に関する用語について》

速度に関する言葉には「制限速度」「法定速度」「指定速度」などがあります。
ややこしや、ややこしや!!

まず、ドライバーが注意しなければならないのは道路交通法に「制限速度」「速度制限」という語彙(言葉)は使用されていないということです。

速度を制限する語彙として使用されているのは「最高速度」なのです。
それが正式な道路交通法による語彙です。

ただし、制限速度を表わす標識に「速度制限標識」という言葉があります。
道路の端にある赤と白の円の中に青い数字が書かれた標識のことです。

たとえば、速度制限標識に「50」と表示されていれば、その道路は速度50キロを超えて走行してはいけないということになります。
これは、50キロまでは出しても良いと捉えることができると考えることができます。
つまり、「50キロ制限=最高速度50キロ」ということになります。

《「法定速度」と「指定速度」の違い》

〈「指定速度」とは?〉

「指定速度」も道路交通法に記載されている語彙(言葉)ではありません。
では、「指定速度」の意味は?

道路交通法第22条第1項『車両は、道路標識等により、その最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他道路においては政令で定める最高速度を超える速度で進行してはならない』と定められています。

要するに、「その道路の最高速度を指定」しているということです。

道路の端に「速度制限に関する標識」があった場合、その道路は「指定速度」が設けられた道路であるということです。
そして、その道路は「指定速度」に従わなければならない、ということになります。
標識などで速度が指定されている場合は、その速度が最高速度となり、追い越しをする場合であってもその速度を超えてはならないのです(違反となる)。
こうしたことから「指定速度」と「制限速度」は同じ意味となります。

つまり、「指定速度」とは、道路標識等によって指定された「その道路の最高速度」のことです。

〈「法定速度」とは?〉

では、「法定速度」とはなんでしょうか?

「法定速度」とは、その名の通り「道路交通法で定められた速度」を意味します。
正しくは「法定最高速度」と言います。

道路交通法で定められた法定速度は以下の通り。
一般道の場合、自動車が60キロ、原付が30キロ、緊急自動車は80キロ。
高速道路の場合、大型貨物やトレーラーを除いた自動車は100キロ、大型貨物やトレーラーは80キロ。
高速道路は車両ごとに速度が定められています。

「法定速度」とは、道路全般にわたって関係する道路交通法に定められた速度のことです。

〈「法定速度」と「指定速度」の関係は?〉

では、「法定速度」と「指定速度」の関係は?

『道路標識等によって速度指定が行われている場合は指定最高速度が法定最高速度に優先する』となり、「法定速度」より「指定速度」が優先されます。
要するに、「指定速度」の標識がない道路は、法定速度によって規制されているということです。

「法定速度」の制限速度は「60キロ」

一般的に多い道路標識(指定速度)は「50キロ」「40キロ」で、住宅地やカーブなどの危険な個所は「30キロ」「20キロ」などです。
つまり、速度制限標識による速度の指定がない場合は、法定速度(60キロ制限)となり、逆に速度制限標識がある場合は、その速度が法定速度以下であってもそれに従わなければならないのです。

例えば、「法定速度」では60キロまでOKでも、「速度制限標識」が50キロだった場合、50キロまでしか速度を出してはいけないということです。

質問!
指定速度40キロ、または50キロの道路をその速度以下で走っている車がありますか?

《速度に関する法律の落し穴》

速度に関することには落とし穴があります。

指定速度標識がない道路では法定速度の60キロが合法ですが、道路交通法第70条にはこうあります。

『車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない』

つまり、車両になんらかの異常がある場合や、歩行者などがいる場合は、他人にケガなどをさせないような運転(速度と方法)をしなければならない、ということです。
ですから、法定速度が60キロだからといって、歩行者などのすぐそばを通り、歩行者などが危険を感じる速度や方法で走行してはならないとなっているのです。

だから「俺は法定速度を守ってんだ~、なにが悪い!」
という文言は通用しないということです。
ご注意ください。

【法定速度を守っていると迷惑になる】

「法定速度」というものは事故防止のために定められている道路上で出せる最高速度のことですが、実際の道路事情、運転事情にはさまざまな捉え方があります。

道交法に従って指定速度以下で走行するとどうなるか?
後続の車は、「遅せ~な」「速く走れ」と思うのではないでしょうか?

速度制限があっても実際の車の流れに合わせて走行する方が安全、またはそうするべき、という考えがあります。
こうした考えは「85%パーセンタイル速度」が関係しています。

《「85%パーセンタイル速度」とは?》

「85%パーセンタイル速度」とは、100人それぞれが合理的だと思っている速度を降順で並べた際に、下位85%の人が合理的だと思った速度のこと。

要するに、下位85%の人が優先される考えですから、「速度を出し過ぎない大勢の人たちが合理的だと考える交通スピード」と言うことになります。

しかし、この「85%パーセンタイル速度」で走行すると事故が起きる恐れがあると見た警察庁交通局は、85%パーセンタイル速度からさらに3.3キロ~13.9キロほど差し引いた40キロ~60キロという速度域を指定速度として、それぞれの道路環境に応じて設定していったのです。
ですから、スピードを出すドライバーからすると「遅い」「ちんたら走っている」と感じてしまう人が出てきてしまうのです。
つまり、合理的な速度と思っている上位25%の人たちの意見は無視され、下位85%の人たちの意見も蔑ろにされているのです。

これでは何のために「合理的な速度」を調査しているのかわかりません。
警察庁の言い分は、もちろん「事故防止」です。
交通事故に関して言うと、「スピードが上がれば上がるほど危険も増える」ということは事実です。
ですから、安全を考える上では「速度を抑える」ことが大切です。

ですが、ですが、あえて言うでありんす!
それは現代の道路状況に適応しているのか?
いまの時代の車両性能に適合しているのか?
と。

【最高速度が変更された事例】

東京都と千葉県を結ぶ京葉道路(高速)の市川IC~船橋料金所間の最高速度が、2019年3月1日から20キロアップされました。
警察によると、この区間は3車線であり、さらにほぼ直線ということで安全度が高く、実際の速度も明らかに60キロを超えているからだと述べている。
だが、地元の人の話では、60キロ超えどころか、普通に100キロで走行しているそうだ。

このように、昨今では、警察の「最高速度規制見直し策」の一環として、高速道路で120キロ一般道で70キロ~80キロといった区間限定の最高速度アップが各地で実施されている。

これに対しては、「ドライバーにとっては嬉しいことだが、法律(法定速度)で決まっていることを警察の一存でコロコロ変えていいのか?」という議論がある。

要するに、自動車は、一般道路では60キロ、高速道路では100キロまでしか出せないことになっているが(法定速度)、新東名高速や東北自動車道では120キロに、千葉県の京葉道路では80キロに速度アップされている。
地方の幹線道路の一部ではすでに70キロ~80キロと法定速度を超える速度に引き揚げられている。

でも、「法定速度」より「指定速度」が優先されるのでしょう?
そうなんです。
実はここに問題があります。

「法定速度」は、国の定める法律です。
ですが、「指定速度」は警察(正式には都道府県の公安委員会)が定めている法令です。
要するに、「速度」に関する法令では国家法よりも警察(正式には都道府県の公安委員会)が制定する法令のほうが上にあるのです。
??

ですが、この速度アップに関しては、ご意見番は大賛成です!

【道路交通法の「速度制限」は時代遅れとなっている】

そもそも道路交通法が施行されたのは、ずいぶん昔のことである。
道路交通法が施行されたのは昭和35年(1960年)のこと。

『道路交通法施行令』
「内閣は、道路交通法(昭和35年法律第105号)の規定に基づき、及び同法を実施するため、この法令を制定する」

この道路交通法に、「最高速度」というものがあります。

(最高速度)
第11条 
「自動車及び原動機付自転車が拘束自動車国道の本線車道以外の道路を通行する場合の最高速度は、自動車にあっては60キロメートル毎時、原動機付自転車にあっては30キロメートル毎時とする」

第27条 
「最高速度のうち、自動車が高速自動車国道の本線車道を通行する場合の最高速度は、次の各号に掲げる自動車の区分に従い、それぞれ当該各号に定めるとおりとする」

第22条
「車両は、道路標識等によりその『最高速度が指定されている』道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度を超える速度で進行してはならない」

※ただし、原付や牽引車などは、指定速度が法定速度を超える場合であっても、法定速度を守らなければならない。
(ややこしや!!ややこしや!!)

【首都高速道路について】

皆さん「首都高速道路」って、高速道路じゃないって知ってましたか?

首都高速道路の制限速度は60キロ。

ずいぶん遅い速度だな~と思っている方もいるでしょう。
その理由を「急なカーブが多い」「合流・分岐地点が多い」からだと思っている方もいるのではないでしょうか?

どうして首都高速道路が高速道路と呼ばれているのに制限速度が60キロなのか?

その答えは、「首都高速道路」が「高速道路」ではないからです。

名称としては「高速道路」と付いていますが、法令では一般道、都県道(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)及び市道(横浜市、川崎市)であり、道路構造令においては「都市部の自動車専用道路」に区分されているのです。

つまり、首都高速道路は、正式には一般道なのです。
ただの自動車専用道路にしか過ぎないのです。

【道路交通法の速度制限の改正を求める提言】

《提言1》

一般道における速度制限を引き上げる。

40キロ道路なら、50~55キロ(+10キロ~+15キロ)に引き上げる。
50キロ道路なら、60~65キロ(+10キロ~+15キロ)に引き上げる
この方が現実に即しています。

現状では40キロ道路を50キロの速度で走行してもほとんどの場合スピード違反で検挙されることはありません。
ですが、それはおかしいですね。
要するに、厳密にいえば「警察は法令違反を常時見逃している」ということになっています。

そうではなくて、現実の社会に適合した速度制限にすることで法令と実際の交通事情を合致させるべきだという事です。

ただし、速度アップした場合、+5キロ以上の速度超過は違反として検挙するようにします。
+1~2キロは誤差で生じますから、最低でも+5キロ以上をスピード違反と判断するべきでしょう。

《提言2》

高速道路における速度制限を引き上げる。

高速道路も速度を+10キロまたは+20キロアップする方が現実に即しています。
ですから、高速道路における最高速度を110キロまたは120キロとするべきです。

高速道路で発生する事故は大事故に成り得ますから、この速度に関してはその地点の道路事情(曲がっているか、直線かなど)とその道路の交通量などを考慮して決めるべきでしょう。
どちらにしても利用者の利便性を考えると高速道路における制限の引き上げは必須です。

《提言3》

首都高速道路を正式な高速道路とし、なおかつ速度制限を引き上げる。

「高速道路」という名称を使用しながら制限速度60キロなんて“まやかし”をしていないで、正式に高速道路と法令で定めるべきです。
その上で、首都高速道路の速度制限を80キロ~90キロに引き上げるべきです。
この速度の方が現実に即しています。
実際は、このくらいの速度で使用されています。

速度アップをすると事故の要因となるんじゃないか?
という方がいると思いますが、ここに提言した首都高速道路の速度制限の引き上げは現実の交通事情に合わせただけであって、実際に走行している速度を上回るようなものではありません。
現実の交通事情に合わせる法令とするだけですから、事故の要因が増えるとはなりません。
事故の要因は他にたくさんあります。

おそらく道路交通法の速度制限の引き上げに嫌がるのは交通課の警官かもしれませんね。
それと関連する団体ですかね。
なぜなら、取り締まりが難しくなり、検挙件数が減るからです。
そのことで仕事が減る人たちがいるからです。
しかし、法令は誰のためにあるのか?
法令は何のためにあるのか?
ということを考え、さらに不必要な違反の取締りにより罰金を支払わされるドライバーが減ることは世間に喜ばれるのではないでしょうか。

【法律は制定するだけでなく、時代の変化に合わせて改正・修正する必要がある】

《法律は時代の変化に置いて行かれる宿命を持っているもの》

法律は人類普遍のものではありません。
つまり、時間の経過、時代の変化があると法律は現実社会に対して不具合、不一致を起こします。
道路交通法が施行された1960年と2020年とで大きく違うことが二つあります。

まず一つ目は、自動車の性能が違います。
当時の車両に比べようもないほど高性能になっています。
さらに、今後AIによる自動運転システムが導入されるとさらなる高性能となる未来がまっています。
いつまで古い時代の車両を前提とした「速度制限」で社会を縛るのでしょうか?

二つ目は、車両の台数が施行当時とは比べようもなく増えている、ということです。
車両が増え続けたためにあちらこちらで渋滞が起きるのです。
また、車両が増えるという事は事故が増える要因ともなります。
ですが、車両の性能を上げること、台数が増えることを否定することは出来ません。

変えるべきは車両に関する法律、道路に関する法律の方です。

《法律だけでは人間社会は生きていけない(機能しない)》

法律は万能ではなく、そこにドライバーの「マナー」「思いやり」「気配り」そして「人としての倫理や良心」があって初めて人間社会に適応していくものなのです。
ですから、法律よりも大きな枠で社会を包み込んでいるのが「人としてのマナー」「人としての倫理」なのです。

法律万能主義では、人間社会は息苦しくなります。

最後までお読みいただき、ありがとうござりんした!


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