『TV番組「トラブルSOS」より、嘘つきにもの申す!【後編】』

まずは、【前編】をご覧ください。

【親友は大嘘つき】

今回もフジテレビで放送されたTV番組『トラブルSOS』を観てアチキが感じた“嘘のトラブル”についての続編をお送りいたします。

まずは番組を視聴していない方のために内容を簡単に説明します。

〈ケース2:親友に騙されて700万円の被害〉

事の起こり

高校を卒業して4年後、就職して忙しい毎日を送っていた山下さんに高校の親友であるノザワからメールが届きます。

「3万円貸して・・・。(来週まで生き延びれない)」
という内容です。

ノザワは事故にあって働けなくなり、お金に困っているというのです。
大切な親友からのSOS。
心配した山下さんは3万円を送金します。

数日後、「電気、携帯も止められそう。8万貸して欲しい」
というメールが送られてきました。
また、水道が止まった、食費がない、などと言って山下さんに金を要求したのです。
そうしたことが約2年間も続き、金額は350万円にも達してしまいました。
(驚きでありんす!)

その後、さらに驚くべきことをノザワは言い出します。
ノザワは「犯罪を犯し罰金刑となったが、お金が払えず労役場に留置されてしまった」というのです。
しかも、ノザワの代理人と名乗る人物から手紙が届きます。
その手紙には山下さんから借りたお金を全額返済するという内容が書かれていました。
それだけならいいのですが、その後が問題です。
代理人は「ノザワを保釈するためお金を振り込んでくれ」また「そうしないと今まで貸したお金も返せません」と言ってきたのです。
つまり、代理人はノザワの保釈金を要求してきたのです。
振込先は代理人が管理するノザワの口座。

山下さんは貸したお金を取り返したいということと、親友を救いたいとの思いから、自宅のテレビ、パソコン、洋服などを売却し、さらに消費者金融や家族からお金を借りて350万円(半年間で)を代理人に渡してしまったのです。
結局、総額700万円もノザワに貸してしまったのです。

なぜお金を貸してしまったのか?

なぜ自らの生活を犠牲にしてまで山下さん(仮名)は親友に700万円も貸してしまったのか?

それは山下さんが高校生の頃のことです。
教室にいるとき、いつも一人で過ごしていた山下さんにクラスで人気者だったノザワ(仮名)が声をかけてくれたのです。
山下さんとノザワは親しくなり、ラグビー部に入ることを誘われます。
ラグビーを通して二人は親友となったのです。

山下さんは、自分にない活発な性格を持っているノザワに憧れていたと言います。
ノザワと友人になったことで、友人関係が変わり楽しい学園生活が送れたことに対してノザワへ感謝していたのです。
親友でもあり、恩人でもあるノザワが自分を頼ってきてくれたことが嬉しかったのです。
自分の人生を変えてくれた親友の力になりたいという思いから、自らの生活を犠牲にし、借金までしてノザワを救おうとした(お金を貸し続けてきた)のです。

調査

はたしてノザワは本当に留置所に入っているのか? 探偵による調査が始まります。
調査をしてみると、労役場にいるはずのノザワが自宅にいることを突き止めます。
これがなんとも呆れたことでありんす。

調査で分かったことは、
ノザワは労役場に入っていない。(自宅で生活している)
仕事をしている。

しかし、調査中に事態が急変します。
労役場にいるはずのノザワからメールが届きます。
「迷惑かけてすみません。帰ってきました」
「労役終わったばかりなので仕事首になり休職中です」
「25万円ほど借りたいのですが・・・」

このとき探偵による調査がされているときにですよ。
ありえんす!

その後の調査でノザワの呆れた行動が明るみにでます。
ATMでお金を下ろすと、その足で漫画を大人買いしに行く。
セレクトショップで新品の財布を購入
会員制のスポーツクラブに通う
友人と飲みに行く

これがお金のない人の生活ですか?
開いた口がふさがりませんね!

対決(話し合い)

弁護士と探偵がノザワを直撃し、話合いを申し込む。
3年振りに対面した山下さんとノザワの話し合いが始まります。

弁護士がいくら借りているか質問すると。
「詳しくは覚えていない」と答えるノザワ。

おぶしゃれざんすな! とアチキは言いたい。
(バカにしなさんな、という意味)

ノザワはお金を返すつもりはあったが、電気代、携帯代などが払えずにいたので返せなかったと言い訳します。
買い物、外食、会員制のスポーツクラブと散々お金を散財している人間がお金をもっていないなんてことがあるか?
おぶしゃれざんすな!

すっとぼけるノザワに対して探偵が調査したことをつきつけます。
買い物をしている写真を見せられると、なんとまたしても言い逃れ
「次の日に返品した。生活が苦しいから・・・」
おぶしゃれざんすのも、いい加減にしろ!

セレクトショップで買い物をしている写真を見せられると。
「財布、売っちゃったんで。お金がないので・・・」

ノザワの言い分は、お金がないから買った漫画は直ぐに返品、財布は売却した。
???
そんなことありますか?
そもそもお金がない人がどうして買い物をしますか?
「漫画、財布を買う」「翌日に売る」「お金がない」
これらのことは相反することです。

呆れた探偵が次に出したものは会員制のスポーツクラブの写真。
探偵は「月額で会費を支払っている状態なんですね? 毎月おいくらかかっています? とてもお金がない生活には思えないですね」とやんわりと責めます。

この時点で明らかにお金に困っているとは思えない生活をしている証拠を突きつけられているにも関わらず、ノザワはお金があることを認めようとしません
ありえね~!

ここで弁護士が論点を変えます。
そう、留置所のことです。
この時点でもノザワはこう言います。
「警察に捕まって警察署の留置所と拘置所に労役で入ってました」

弁護士
「それって、いつからいつまで入っていたんですか?」
「どういう罪で捕まったんですか?」

ノザワ
「・・・」
答えられないのです。

弁護士はさらに追及します。
「代理人はいたんですか?」
存在すると言い張るノザワ。
弁護士は、代理人の存在が嘘ならば詐欺罪が成立すると伝える。
無言で動揺するノザワ。

ここで、ついに山下さんの思いが爆発します。
「最近の数か月給料全部取られたんだよ」
「ほんとに何も食えなかったんだよ」
「質素な生活してたわ」
「ふざけんな! ほんと泣きたくなる」
「どんな思いで生活してたか」

山下さんの思いに黙って見ていられなくなった探偵が口を開きます。
「お小遣い頂戴っていう感覚で、優しさに付け込んで、ずっとお金をむしり取っていたというか・・・」
「その健康な体とラガーマンだったということで根性もあると思うんで、本当に誠実に返済していくべきなんじゃないのかなと」
(これって本来なら弁護士が言うことですね。ここだけの話。この弁護士は切れ味が悪く、ちょっと頼りない感じでした)

探偵の活躍に弁護士も負けてはいられないと思ったのか、再度「代理人はいたんですか?」と追及します。
とうとうノザワが落ちます。
「まったく知らない適当な名前です」
はい~! 詐欺罪成立~!

要するに代理人などいなくて自作自演でお金をむしり取っていたのです。
ようやく罪を認め出すノザワ。
「労役も嘘でした」
「嘘で塗り固め過ぎてどうすればいいのか分からなくなった」

弁護士
「なんで嘘ついたんですか?」

ノザワ
本当にお金がなかったんですけど、そのとき好意で貸してくれたのが山下さんで、それに甘えたってわけじゃないけど、いいように利用した自分がいました」

山下さんから借りたお金の使途を聞かれると、「友だちにご飯をおごる」「友だちと買い物」「キャバクラ」などの遊びに使ったと口にします。

山下さんは親友であるノザワを救うため電気も止められ、食事にも困り、テレビ・パソコン・カメラ・ゲームなどを売却してお金を作った。
さらに消費者金融や親戚、親に借金をした。
親に借金を申し込むときに母親は泣いていたと言います。
借金を背負ってしまった山下さんは、ノザワが少しも返済してくれないので「死ぬこと」を考えたと言います。
そこまで追い詰められていたのです。

山下さんはお金を貸し続けてきた理由を涙ながらに語りました。
「自分はノザワを友だちだと思っていた。悲しいです」
ノザワには感謝していた。憧れていた。
だからこそ苦しい思いをしてまでお金を貸したのだ。
「ノザワは自分を変えてくれた存在だからお金を貸してくれときたときに即答で貸しました」
あまりにも悲しい。

山下さんの気持ちにノザワは土下座して謝罪し、借りたお金の全額返済を約束します。
(話し合いの結果ノザワは毎月10万円ずつ返済することを約束した)

ノザワ完全落城??

【ノザワは本当に反省しているのか?】

アチキにはノザワが本当に反省しているとは思いません。

ノザワの台詞を思い出してください。
「いくら借りているか、覚えていない」
「電気代、携帯代などが払えずにいた」
「次の日に返品した・・・」
「生活が苦しいから・・・」
「本当にお金がなかったんですけど・・・」
これ全部嘘だと思いますよ。
返すつもりがあったら、借りた金額を把握(記録)するでしょう。
借りた金額がいくらか分からなくて、どうやって返すんですか?
ありえんす!
そもそも初めからお金を騙し取ろうとしたとしか思えませんね。

ノザワは、弁護士、探偵、山下さんと対面して真相を暴かれようとしているのに、「言い逃れ」「嘘」をつき続けているのです。
ノザワは言い逃れできるならいい逃れしたい、と思っていたのです。

嘘とつく人には共通した特徴があります

嘘をつく人は、「嘘を繰り返す」「嘘をつくことに罪悪感が薄い」「嘘をつくことが相手を傷つけるという意識がない」「嘘を嘘で塗り固める」「自分のことしか考えていない」、最も悪いのが「人から奪う気持ちが強い」ということです。

昔の諺に「嘘つきは泥棒の始まり」というものがありますが、ノザワのケースがそれを証明しています。
嘘を平気でつく人は自分の利益を最優先して、相手から何かを奪っても、相手を傷つけてもそのことで心を痛めません。
自分が欲しいものを得られればそれでいいんです。
つまり、エゴが強く、所有欲が強いのです。
嘘を平気でつく人は自分が欲しいと思ったら他人を傷つけても奪ってしまうのです。
人間というよりも、その心は獣に近いとアチキは言っておく。

ノザワの様子を見ると、心の底から反省し、悔い改めようとしているとは思いません。
言い逃れ出来ないまで追い詰められてしまったから、しかたなく形だけの謝罪をしただけ。
おそらく自分の罪の重さが本当に理解できていないでしょう。

それに対して山下さんは本当に友人思いの優しさを持つ素晴らしい人です。
なによりも他人に感謝する心を持っています。
それに困った人を助けようとする義侠心もあります。
自らの生活を犠牲にするという自己犠牲の心を持っています。
アチキは素晴らしい人だと思うでありんす。

【嘘と裏切り】

『前編』で嘘は人を傷つけると書きましたが、嘘をついて信頼する相手を裏切ることはさらなる悪です。
嘘をつくというのは、裏切りでもあります。
さらに信頼する相手、愛情を持って接してくれる人に対して意図的に嘘をついて騙す裏切り行為は犯罪以上の悪行です。

今回のノザワには詐欺罪が成立しますが、たとえ詐欺罪が成立しなくても刑法に引っかからなくても愛情を持って接してくれた人の信頼を裏切ることは、その人の心を根底から破壊するほど傷つけてしまいます。

信じていた親友の非情な裏切り

こんな残酷なことはありません。

嘘がこの世にある限り傷つく人はなくなりません。
この世を素晴らしい世界にするためには嘘をついて人を騙す人を無くす必要があります。

嘘をついて人を傷つけた人は天国へ還れません。
天国へ行くためには、自分の嘘を正直に認め、反省し、謝罪し、正直な人間に生まれ変わることが必須なのです。

山下さんはノザワを詐欺罪で訴えることはしないと言っています。
こんな素敵な山下がこれからの人生で幸せになることを、心より祈る次第でありんす!

【世直しご意見番が“嘘つき”に、もの申す!】

「嘘を簡単につく人は、奪う気持ちが強い人。反省し、悔い改めよ!」

「人間が人間としての尊厳を保つためには正直に生きることです。嘘をついて人を騙してはいけません。何かを奪って人を傷つけてはいけません」

「人間が人間らしくあるためには、感謝の心を持つことです」

お読みくださって、うれしうござんす


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