【新型コロナウイルスとは?】

〈ウイルスとは〉

ウイルスは自然宿主(ウイルスと共生している生物)のなかに閉じ込められていますが、ウイルスは常に変化(変異)しています。
その変異しているウイルスが新たな宿主に移ることで増殖します
それを繰り返すことでウイルスは生き延びようとしているのです。

毒性の強いウイルスは、感染した人をあっという間に殺してしまいます。
そのためウイルス自身もそこで死滅してしまいます。
強いウイルスが生き残るには感染した人が死亡する前に次から次へと感染を生むことが必要になります

つまり、ウイルスが考えていることは、

「感染した人を殺すこと」
「次から次へと新たな宿主を求めること(感染によるウイルスの移動)」

なのです。

これに対して人の側が感染に十分な注意を払った場合、毒性の強いウイルスは感染の機会(新たな宿主に移動する)を失い、毒性の弱いウイルスだけが感染拡大することができるようになります。
だから、感染の速度を遅くすることが毒性の強いウイルスを抑制し、弱いウイルスだけを生き延びさせることになるのです。
(弱いウイルスだから良いということではない)

〈新型コロナウイルスの特徴〉

新型コロナウイルスは、ウイルスが肺のなかで増殖してウイルスそのものが人を殺す恐ろしいウイルスです。

致死率は、圧倒的に80代が多く、次に70代、60代と年代順となっています。
東京都の発表では、新型コロナウイルスに感染して死亡した人の年代別の内訳では、約9割が60代以上の年齢であるとしています。(5月1日現在)

ウイルスの増殖を制御できる人にとっては、新型コロナウイルスはそれほどひどい症状になることはなく、場合によっては無症状のこともあります。
ウイルスの増殖を制御できるかどうかは個人(自分)では分かりません。

ただ、言えることは若い人は制御できる割合が多いということであり、年齢が上がると制御できなくなる、ということです。

ここに新型コロナウイルスの特徴があります。

このような「年代」が致死率に影響するウイルスは珍しいといえます。

それと、基礎疾患などがある人もウイルスの増殖を制御できないことが多いようです。

新型コロナウイルスの最大の特徴は、「見えにくいウイルス」

だということです。

感染してから潜伏期間が5~6日、風邪に似た症状が1週間くらい出たあとに重症化する。
感染が確認されるのは、重症化する直前(感染から約2週間)だということです。

ですから、ウイルスの増殖を制御できない高齢者や基礎疾患を持っている人を中心に、一度重症化するとあっという間に命を落としてしまうのです。
感染した人の8割が軽症であるために、感染していることに気が付かないのです。
ですから、すでに感染しているにもかかわらず、自覚症状がないため出歩いて感染を広げてしまうことになるのです。

「無症状」、「軽症」、「重症」、「死亡」とピラミッド型の構造になっていることで裾野が広いのです。
そのことが感染被害を非常に見えにくくしているのです。

一部の人は喉(上気道)に高いウイルス量を持っていることが分っています。
その人たちは必ずしも明確な感染自覚がないことがあります。
そうした人たちが感染被害を拡大させています。

だから、自粛要請が出されたのです。

【ウイルスと人類との戦いの歴史】

人類の歴史上、戦争は多くの人の命を奪ってきました。
しかし、戦争以上に人類の命を奪ってきたのが、実はウイルスによるパンデミック(感染爆発)なのです。

現在の地球上においても腸チフスは年間16万もの死亡者を出しています。
(主にアフリカ、アジア地域)

人類の歴史はウイルスとの戦いの歴史でもあるのです。

〈ペストの大流行〉

14世紀のヨーロッパではペスト(黒死病)が大流行し、1億人を死に至らしめました。
これには中世ヨーロッパの衛生環境も影響しています。

中世のヨーロッパでは、日本人からすれば考えなれないほど不衛生な社会の一面があったのです。
糞尿などを窓から道端に捨てていたのです。

淑女のみなさんはハイヒールを履いてさっそうと街を歩いていますが、ハイヒールがヨーロッパで生まれた理由をご存知ですか?
それは不衛生な道を歩くときに汚物(つまり糞尿など)を踏みつけないために生み出された履物なのです。
つまり、靴底の面積を減らすことで汚物を踏まないように工夫された履物だったのです。

話は反れましたが、ペストというウイルス感染はヨーロッパを中心にして多くの人類を殺してきたということです。

〈インカ帝国・アステカ帝国滅亡の理由〉

ウイルスがいくつかの文明を滅ぼしたこともあります。
大航海時代を迎えた白人国家は地球上のありとあらゆる地域に支配の手を伸ばしました。

ヨーロッパの白人たちは南米に進出します。
しかし、南米の人たちは現地で梅毒インフルエンザのウイルスをまき散らします。
南米の人たちには、梅毒やインフルエンザの免疫がなかったのです。
白人が持ち込んだウイルスによってインカ、アステカの文明は滅んでしまったのです。
(主にスペイン人)
このとき南北アメリカの先住民5600万人が白人のもたらしたウイルスによって死亡しました。

〈スペイン風邪(インフルエンザ)〉

1918年にはスペイン風邪と呼ばれているインフルエンザが大流行(パンデミック)しました。
スペイン風邪による死者は全世界で8億人におよびました。

ちなみに、スペイン風邪は日本でも流行しましたが、このときは興行もののほとんどが中止になりませんでした。

スペイン風邪ウイルスはインフルエンザウイルスのなかで最強のウイルスでした。
猿にこのウイルスを感染させると猿は必ず死にました。
猿をこれほど殺せるインフルエンザウイルスはスペイン風邪インフルエンザだけです。
それほど毒性が強く、ウイルス発生から100年も経っていますが、なぜそれほど強い毒性をもっているのかいまだに解明されていません

つまり、現代の科学力をもってしても、スペイン風邪インフルエンザウイルスの正体を突き止められていないのです。
それほど未知のウイルスとは人間の叡智(科学力)を越えたものなのです。

〈アジア風邪(インフルエンザ)〉

1957年には、アジア風邪というインフルエンザがパンデミックを起こしました。
このときの死者は200万人におよびます。

〈鳥インフルエンザH5N1〉

1997年には香港鳥インフルエンザが流行しました。
このときの使者は香港で6人です。

〈ニパウイルス〉

1998年にマレーシアニパウイルスが人に感染。
このウイルスはオオコウモリから発見されました。
これは人類が起こしたことの反作用ともいえるものでした。
つまり、本来ジャングルにあったウイルスが、人間が森林開拓を広げた結果、森から人間の住む世界へとウイルスが解き放たれたのです。
まず家畜に感染し、家畜から人間に感染し、死者105人の被害を出しました。

〈豚インフルエンザH1N1〉

2009~2010年にはメキシコで発生した新型インフルエンザH1N1がパンデミックを起こします。
このインフルエンザは豚由来のもので毒性は強くなかった。
それでも世界中で19000人、日本でも203人もの死者を出しました。

〈その他のウイルス〉

その他にも「ジカウイルス」があります。
ジカウイルスは蚊が媒介するウイルスで、ジカウイルスを保有する蚊に刺されることでジカ熱を発症します。

これも温暖化の影響により、蚊の生息域が広がったことが影響しているのではないかと言われています。
気候変動はウイルスの発生に関係しているのです。

そして、今回新型コロナウイルスが中国湖北省武漢で発生したのです。

【新型コロナウイルスで注視すること】

〈危惧していること〉

新型コロナウイルスと闘う日本において注視すべきこと、危惧することがあります。
それは外国人労働者の間で感染被害が拡大してしまうことです。

なぜ外国人労働者に感染拡大することが危惧されるかというと、外国人労働者のなかには、日本における医療施設にアクセスが良くない人たちがいるからです。
つまり、保険を持っていない人たちです。
(言葉の問題もあります)
保険を持っていないがゆえに少しくらい風邪の症状がでても、医療機関に行かないことがあります。
そうしているうちに周りの人に感染させてしまう、または本人が重症化してしまうことです。

〈外国からのウイルス侵入〉

これはどの国においても言えることなのですが、日本中で自粛生活をし、日本において感染被害が沈静化したとしても、貿易や交通(渡航)を解除すると、海外からウイルスが持ち込まれてしまう可能性があります。

終息したとしても、この問題がありますから、日本だけ終息すればいいという一国主義は成り立ちません。
ですから、日本人の命を守ろうとするならば、世界中の感染を防ぐ手助けや支援をしなければいけません。
ですが、現実問題、日本を含めた各国は自国の感染被害を抑えることで手一杯です。
他国のことなど考える余裕はありません。

このことが新型コロナウイルスの「感染被害」と「経済的打撃」に関する大きな問題点です。

【新型コロナウイルスと闘うために】

〈現代社会の問題点〉

100年前のスペイン風邪(インフルエンザ)の大流行(パンデミック)と大きく違う点があります。

それは「医療技術」が大きく進化したこと
「地球上が交流社会」となったことです。

医療技術が進化したことは人類にとって、病気や感染症と闘うためには良いことです。

しかし、100年前とは比べようもなく人々が「密集」し「移動」する社会となったことは、ウイルスにとっては追い風となり人類にとっては痛手となりました。

今回の新型コロナウイルスは非常に感染力が強いウイルスです。
それが、地球上で交流が盛んになる社会に出現したということ自体が人類にとって大きな脅威なのです。
それはまさに聖書にある人類滅亡を匂わせる事態と言っても過言ではないでしょう。

〈最重要点は?〉

今回の新型コロナウイルスだけに限りませんが、特にウイルスとの闘いにおいて重要な視点、考え方、取り組み方があります。
それは、

「すべてはウイルスを撃退することに焦点を合わせなければならない」
「すべてはウイルス感染を防ぐことを最重要としなければならない」

ということです。

東京大学教授の河岡義裕教授は、感染症はコントロールできると主張しています。

「感染症は絶対に防げる。感染していない人に近づかなければ絶対に感染しない」
「近づくなら完全防御で行けばいい」

と述べています。

そうです。
それが営業の制限であったり、営業休止、そして自粛なのです。
そして、この新型コロナウイルスとの闘いは数度に及びます。

100年前のスペイン風邪の大流行のときには、外出するタイミングが早過ぎて第2波で、第1波よりも多くの犠牲者を出してしまったのです。
人類は経験から学ばなければなりません。

戦争よりも恐ろしいのがウイルスです。
戦争よりも人類を殺すのがウイルスなのです。

【自粛要請に応じない人へ】

自粛要請に応じない人に言います。

自粛は、“感染しているかいないかに関わらない”ということを自覚してください。

自身の感染を防ぐことが他の人や集団(国家や地域など)を守ることになり、そうすることが自分自身と愛する人(家族や友人など)を守ることになるのです。

「感染してもいい」
「症状がないから外出しても大丈夫」
「俺だけ、私だけなら外出しても大丈夫だろう」
「自粛なんか糞くらえ!」

と、思っている人は地球的観点、全人類的観点、日本全体から見ると、まさに害虫または毒性を持つウイルスと呼ぶにふさわしい存在となり果てています。

もちろん大多数の人は自覚があります。
生活費などの心配からやむを得ない人もいます。
多くの人の生活を守るために働かねばならない人もいます。
感染被害を食い止めるために指揮を取らねばならない人もいます。
感染被害を食い止め、感染の苦しみから人々を救うため最前線の医療現場で闘う人もいます。

要するに、

「不要不急の用事や外出などを自粛することが、人類がウイルスと闘う最も有効な手段」

なのです。

別の見方をすれば、少し極端な言い方をすれば、自粛しないということは、新型コロナウイルスという人類を恐怖に貶めるウイルスに味方していることになっている、ということです。

人類はいま、ウイルスとの戦争をしています。

その真の意味が理解できれば、自粛とは強制されることでもなく、我慢できないものでもない、という考えと気持ちになるはずです。

(参考情報:NHK『ウイルスVS人類~未知なる敵と闘うために~』)

お読みいただき、うれしうござんす!